山﨑 真穂 『理由? Vol.1』
山﨑 真穂 『理由? Vol.1』
2020.3.18-2020.3.20
[WEST 2-B]
多摩美術大学 生産デザイン学科 プロダクトデザイン専攻にて学びを深められている山﨑真穂さんの個展が開催中です。
世に生み出されているモノには全て「理由」がある。
では、その「理由」はどのようにして定義されるのか。自ら手と思考を使い、「デザイン」の根元を探求された立体の数々を是非ご鑑賞ください。
本展で山﨑さんがテーマとされたのは「なんとなくかっこいいもの」。
では、人々が感じる「かっこいい」とは一体どのようなものなのか。
計6個の白い立体とその形状からその概念的な部分を思考します。
こちらは一見なんの変哲もない楕円の球体に見えますが、球の頂点の部分は水平に切り取られています。
スパッと切られた切り口と球の丸みが絶妙のギャップを生み出し、スタイリッシュな印象を与えます。
完全な楕円ではない(左右対称では無い)というところが、形状の面白さを醸しているのだそう!
こちらは雫型の立体。「ぴちゃん」というオノマトペが付きそうな安心感のあるフォルムです。
思わず抱きたくなる形状を目指したという本作は、赤ちゃんを抱っこするイメージから着想を得ているそうで、下の画像のキャプションの通り、どのように抱いたらいいのか一瞬で理解できる形状になっています。
見ただけでどのような行動をとれば良いか理解することができる、俗に言うアフォーダンスに適ったモノは、プロダクトデザインの肝とも言えるのではないでしょうか。
各立体のキャプションにもご注目。
読み進め、鑑賞していくうちにどのような思考で彼女の手から本作が生み出されているのか、その思考実験を巡っているようにも感じられます。
モノのデザインの理由、そこに存在する理由。
人とモノの繋がり方、もしくは人の行動心理、シンプルな展示空間から伝わるデザインの「理由」は一体なんなのか。
答えのない旅に放り込まれ、しかしどこか居心地が良い空間となっております。
本展は3/20(金)まで。
URL:https://www.yamasakimaho.com/
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[WEST 2-B]
staff kome