尚美ミュージックカレッジ専門学校
『影として生きる』
2019.12.17-2019.12.19
at WEST 1-G
ここ数年音楽を取り巻く環境はめまぐるしく変わっています。
YouTubeやSpotifyなどインターネットを経由した視聴方法がスタンダードとなり、CDなどフィジカルのメディアが不況となる中、それに呼応するように盛り上がっているのがライブ産業です。この展示は音楽を「体験する」場所を影で支える裏方の仕事にフォーカスした写真展です。
私たちが当たり前のように楽しむライブ公演。
自宅や移動中のヘッドフォンで聴くのとは格別で、目の前の演者が奏でる音を全身で浴び、慣れ親しんだ曲に合わせて体を揺らす体験は、ここでしか味わえません。
この展示は、そういったライブやコンサートを影で支える音響、照明、映像を学ぶ尚美ミュージックカレッジ専門学校の学生さんが、実際の現場で活躍する姿を発信するための卒業制作展です。
ライブは総合芸術、という言葉があります。
ステージに立つ演者だけではなく、演者の理想の音を観客へ届けるために欠かせない音響や、その演出の核を担う照明や映像が紡ぐコラボレーション作品です。
本展示の写真では、PA卓でサウンドチェックをする姿や、照明設備のオペレーションをする姿など、まさに『影として生きる』人々の姿が捉えられています。
『影として生きる』という展示タイトルを象徴する写真です。
ライブハウスやコンサート会場の裏、いわゆる「そで」はステージからの光が部分的に差し込んでくる以外は薄暗い場所。そんな場所でも、たくさんの人が一つの作品を作るために日夜働いているんですね。
彼らの努力は決して表には出ず、また注目されることはないかもしれません。
けれど一方でこの仕事は、ステージの向こうで公演を心待ちにしているたくさんの観客のために、演者を含め一丸となって喜びや楽しみを与える、夢のある仕事なのです。
この展示を観て彼らの目指しているものに少しでも興味を持ったら、目の前にいる憧れのアーティストのすぐ後ろに彼らがいることを、次にライブを観にいくときにでも思い出してみてください。
展示は12/19(木)まで開催中です。
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