きゅーちゃん 『滴る悪意』

『滴る悪意』
きゅーちゃん
2016.12.2 - 2016.12.4
<SPACE : WEST 2-E>



「コイツもおれをイジメた」
目には目を、歯には歯を。罪は裁かれなきゃ。

作家の信念のもと短期間のうちに制作された作品たち。
暴力はどこからくるのでしょう。
今回ようやく実現した作家の個展を紹介いたします!



今回の展示は、1ヶ月ほど前に仕事環境に変化があり、急遽企画されました。
これまでのきゅーちゃんさんの作品はハガキ大のものが多く、デジタル制作がほとんどだったとのこと。
作品はこれまでとは異なり、ボールペン、色鉛筆、絵具といった画材を使ったアナログな手法で制作したものということです。



「もう殴らないで、だってさ」(りゅうと先輩は部活中、よく僕をバットで殴ってきたよね)
「頭悪いってどんな気分?」(いしだ君は、僕をバカだって罵ったよね)

展示作品には付されたキャプションの一部です。
きゅーちゃんさんの作品は私的な刑「私刑」を描いたもの。
作品それぞれにはストーリーがあり、作品の主体となる人物が被った肉体的、精神的な屈辱、暴力を
刑罰として報復する場面がそのモチーフとなっています。
なかには衝撃的な表現もあります。


 展示されている作品を暴力を肯定して描いたものとして捉えることは尚早です。
作品の根底にある『どんな学力も暴力の前では屈服せざるを得ない』 という作家自身の信念。
それは、だれの日常の生活のなかにも突如生じうる「歪み」や「格差」の延長にある
コンプレックス、プレッシャー、不安、不満を発端としているものといえそうです。


きゅーちゃんさんの信念には、「暴力というものは対象を選ばない」という、
権力や財力といった力とは異なって暴力が持っている本質への鋭い観点があると思いました。
きゅーちゃんさんの作品は、そうした現実として在る問題を「作品」として昇華したものともいえると思います。




長く希望していた個展を実現させたきゅーちゃんさん、
今後はまったく違ったテーマでグループ展を企画してみたいと話してくださいました。
どんな展示を企画されるのか楽しみです!

展示は4日まで。
物販も一部あります。
会場でじっくり作品を前にしてみてはいかがでしょうか。



きゅーちゃん

『どんな学力も暴力の前では屈服せざるを得ない』 を信念にカラーテレビのこのご時世にそぐわないモノクローム男子中心に書いています。

Twitter @bikeidaisuki


【展示スペース:WEST 2-E】
shimada