日本大学芸術学部デザイン学科3年
有志4名のグループ展示
yokoro 『化物屋敷』
SPACE : 1-A
本展では、日本における化物や妖怪などの事象を
考察し、イメージ化した作品を展示。
「 迷子 」
宮川 柚希さん
前の消しゴム、最後まで使い切れましたか?
毎日の仕事中でも起き得る、消しゴムの紛失。
今作ではその犯人を描いている。
机上のMacBook Proに腰掛けている彼が犯人。
転がる消しゴムを発見すると、巣に持ち帰る習性があるとのこと。
消しゴムは彼の食べ物なのかな?遊び道具なのかな?
どちらにせよ、こんな不思議な住人に出会ったら、
消しゴムの一つや二つくらいは、差し上げたいし、出会いたい。
「 Kiyohime 」(一部)
田村 雪子さん
安珍・清姫伝説(あんちんきよひめでんせつ)とは、紀州道成寺にまつわる伝説のこと。
思いを寄せた僧の安珍に裏切られた少女の清姫が激怒のあまり蛇に変化し、
道成寺で鐘ごと安珍を焼き殺すことを内容としている。
wikipediaより引用
大変緻密に描かれた力作。
疑う必要も無く、
底の見えない怒りに満ちている少女/清姫の姿。
三つ編みにされた長い髪は、六つの手となり、
彼女が本来持っていた両腕と合わせ八本。
八岐大蛇を彷彿とさせる。
全貌は是非会場でご覧頂きたい。
「狐の嫁入り〜晴狐さん〜」
細渕 光美さん
私の地域では、天気雨の時に「狐の嫁入りだ!」なんて噂してましたが、
地域によって言い伝えもことなるようです。
外見は外見上、白無垢姿の若い女性だけど、
どこか動物らしさを醸し出す佇まい。
ちらりと後方を伺う先には、今作と対になる作品
「狐の嫁入り〜雨狐ちゃん〜」も展示されています。
二作併せて「狐の嫁入り」と会場で配布中のZINEにありました。
「 みえないけどここにある 」
田所 睦さん
昔の人が「化物」言って恐れていたものは、
幽霊のように実体はないのに、
実際に動作しているものだったのではないかと思います。
信じられないから、
自分が持ち得ている常識から逸脱しているから、
化物なんて言葉が生まれたのかもしれませんね。
ソケットに単三電池を添えれば電球は光る、
そのことを知っている者からすれば、
見えない今、見える未来の二つが重なって見えるかもしれない。
では、それらを未だ知らない人々はどんな思いだったのか?
もし、現代に未だ生息している妖怪/化物がいたら?
是非、そんな?を持ち帰って欲しい展示会。
yokoro 『化物屋敷』
会期:2015.4.4 - 2015.4.6
(ぱんだ)