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実践女子大学美術部



実践女子大学美術部の四年生による合同展
『 おもひで ぼろぼろ展 』

もしかしたらもう卒業証書を受け取って
学生とはさようなら、してしまうかもという季節。
学生という立場での最後の展示会。
EAST : 102 にて開催中






おもいで、というものは、今ではない過去のもの。
そして、ある程度の時間寝かせていたからこそ、
熟成し、当時以上の想いを私たちに抱かせるもの。

部員一人一人が何を振り返り、
何を作品として出したのか。
その一挙手一投足を見て、おセンチな気分になる


市川 尚美
「 不完全体 」

飛行体は、様々な動物のハイブリッドであるように見受けられる。
異なる種類の羽根を胴体に結び、どんな飛行を魅せてくれるのか。

鮮やかなに咲く彼岸花の茎は彼の胴体を突き破り、
裂けた胴体からは流れ出た液体が川を作る。
川に浮くのはほおずきのようである。
真っ赤な情景と黒一色の生命体の対比が美しい。


山田 ゆい
「 花梨 」

花梨(かりん)と聞くと、のど飴を思い浮かべる人が多いのではないか。
喉の炎症に効くとされるそれに肩まで浸かり、
じっくりと時を過ごせば、喉以外の症状も回復しそうだ。

海や湖の代わりにあたりを満たす花梨の果汁の光景は確かにものすごいが、
この空の色や果汁の溢れ出る源など。
想像が追いつかない物達はもっと沢山ある。


額田 恵
「 雨宿り 」

雨宿りという行為は時にロマンチックな行為である。
見知らぬ異性に傘をぶっきらぼうに渡されたりとか、
まぁそれは漫画とかアニメの話なのですが。

雨が落ち着くのを待つ。
アーケード下、大きな木の下、葉っぱの下。
ここでは大きなカブの葉の下で雨宿りをしているようである。

ということは、少女はとても身長が低いのか。
それとも巨大化した野菜に囲まれた世界なのか。

フレームを取り外したときに見える、
世界の枠組みが気になって仕方ない。


山田 ゆい
「 メロンソーダ 」


最後にもう一点、山田ゆいさんの作品をご紹介致します。
個人的な意見で大変恐縮なのですが、
私はメロンソーダが大好きなのです。

ぶくぶくと刺激的な炭酸の海に沈むうさぎは
ソーダに添える為のバニラアイスみたいだ。

耳をピンと立てて、緊張感。
とても美味しそうだ、安心して、食べないよ。


本展示会は明日、3/8が最終日で御座います。

実践女子大学美術部
会期:2015.3.6 - 2015.3.8