二次元と三次元の中間くらい。
どこにも属さないで、ふわっと浮いてる。
そんな作品を制作されている遠藤さんの個展。
油絵、アクリル、ドローイング、石膏粘土を使った立体作品などなど、
様々な形体で独自の世界を形作っています。
F30号の絵画作品。油画
羽根の生えた天使達が部屋で団らんしている様子。
この、ゆるくて見ているだけで人を幸せにさせる力。
登場人物やモチーフなどの選び方も秀逸。
特に面白いのが、背景に見えるマンボーや、亀などが他の作品にも出てくるところ。
登場するモチーフが遠藤さんの頭の中でキャラクターとして確立しているから出来る芸当。
油絵でこれをやってのけるユーモアセンス。うーん、他の追随を許しません。
遠藤さんは現代に於けるアートの小難しさ、理論的な部分に疑問を持っているようでした。
もっと単純に、絵を見た人の表情が明るくなるような絵を描きたいと。
そこに次世代の匂いを感じたのです。
そして現れるマンボー。
海のプリンセスと、月のプリンス
立体作品。この空気感は一度ハマると抜けだせません。
会場の奥には、大量のドローイングを展示しています。
オオアリクイは彼女の数ある主要モチーフのひとつ。
一度好きになったモチーフは飽きることなくずっと好きで居続けられる。
愛に満ち溢れる彼女の作品は尽きることのない愛から出てくるものなのでしょう。
また、数々のドローイングは彼女の引き出しの多さを物語っています。
ラブ アンド ピースというテーマを掲げるだけあり、
彼女は自然や動物からインスピレーションを受けることが多いそうです。
彼女の描く夜空に浮かぶ星は、本当に美しい。
難しいことは考えず、まっすぐな気持ちで見てこそ、その価値がわかります。
WEST 1-C
2014.3.10 - 2014.3.16
遠藤 明佳里 『ラブ アンド ピース展』
--- chida ---