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篠原正樹 『鳥と世界』

篠原正樹 

『鳥と世界』

 2022.4.2  -  2022.4.7

[ EAST 303 ]

高校生から撮り集めたという野鳥の写真。

気づかぬうちにあなたの上でも、彼らは飛んでいるのかも。

広島生まれの作家さん。

写真は、広島と現在活動している東京の二箇所で撮影しています。

東京というと、自然が少なく建物が多いため、鳥に出会う機会が少ないのでは?
と思っていましたが、都内の公園の池は鳥たちにとって、砂漠地帯の水溜りのような存在らしく、池のある野鳥公園や川などにはたくさんの鳥が生息しているのだそう。


こちらの真ん中の写真の「オオタカ」という鳥。
なんとこちらの写真、葛飾区の公園で撮影されたそう。
都内にこんな大きな鳥が飛んでいるなんて。。
これからはちょっと空を見上げてしまうそうです。

自然を生きる動物を相手に撮影するのは、忍耐力、技術、そしてなによりも愛が大切です。
鳥の種類や性格によっては長い時間じっとひたすら待つこともあれば、鳥の行動パターンを観察して、この背景でこの鳥を撮るにはという計算をしつつ、タイミングを見計らったりして撮影してるそう。
日によっては、朝から日没まで鳥を探して、お目当の鳥に一度しか会えないなんてこともざらにあるよう。

鳥を撮影する上で一番大事なことは、鳥に対しての敬意=愛ですね。
「ここからこうしたら良い絵が撮れる!!と確信があっても、その行動が鳥にとってマイナスであれば、いくら写真のためであってもやらない。」
と語ってくれました。
作家さんが鳥の話をなさっている時、生き生きとした眼差しで話してくださって、鳥に対して大きな愛があるのだなと感じました。


こちらの鳥は、なんとあの赤ちゃんを運んでくることで有名な「コウノトリ」
野生のコウノトリ、一度は生で見てみたい。
嘴をあげて鳴いているようにも見えるこちらの写真。
力強く生命力を感じられる一枚です。

このコウノトリに出会うために、当時お住まいの広島のお家から一二時間車を走らせ、田んぼだらけの町へ。
しかし探索中全く姿を現さず、もうダメかなーと帰ろうとしたタイミングに姿を現したそう!!!
ドラマのようなエピソード。一枚の写真が持つ、思い出や物語は想像以上にとても深いです。
その時作家さんが感じた喜び、私も感じられるように思いました。
きっと一生忘れることのない思い出でしょう。素敵な経験です。



ギャラリーのある原宿でもよく綺麗な鳥の鳴き声を聞くことがあります。
私たちは野鳥の存在に注目していないだけで、もしかしたら頭上をたくさんの綺麗な野鳥が飛んでいるのかもしれませんね。

魚を狩る姿や、夕日をバッグに空を飛ぶ野鳥の写真。
凛々しい姿はとてもかっこよく、どの鳥にも強い生命力を感じました。
作家さんは鳥のそんな姿に惹かれたのでしょうか?

本日最終日となりますが、たくさんの方に見て頂きたいです。



篠原正樹



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[ EAST 303 ]


STAFF ALISA