はちみつ企画合同写真展 『go for it』
2020.10.31 - 2020.11.3
[WEST 2-A]
第5回目となるはちみつ企画合同写真展。今回は7名のカメラマンによる作品を展示しています。
展示タイトルにもなっている『go for it』がテーマの本展示は、何かと気分が落ちてしまいがちなこのご時世だからこそ、より前向きになれる作品や共感を得る作品が多く並びます。
7名のカメラマンによる作品数はそれぞれ3点。
順番にご紹介いたします。
志岐 凪洋『Into the sea 〜海中世界〜』
「浦島太郎になった気分でご覧ください」と説明文に記載されている通り、海中世界を泳いでいるような、解放されたような気分になる作品です。
亀や魚を追った先は、どのような景色が見えるのでしょうか。鮮やかな青がとても綺麗です。ダイナミックな画面に見入り、画面の中に写らない景色まで想像が膨らみます。
Twitter:https://twitter.com/nack_shiki
さっさぁ『For all musicians』
新型コロナウイルスの影響で多くのライブハウスが長期間に渡る営業自粛、それによりアーティストの活動場所も少なくなりました。しかし、そんな状況下でも精力的に活動するミュージシャンを取り上げた作品は、全てのアーティストと、そのアーティストを応援する人たちにとって希望となるものになったのではないでしょうか。
筆者自身、自粛期間前はよくライブハウスに足を運んでいましたが、今はライブ配信を楽しんでいます。画面越しに観るライブは、ライブハウスならではの空気や熱までを感じられません。ですがアーティストとライブハウスのスタッフは、目の前に観客がいなくても変わらず想いを持って私たちに音楽を届けてくれています。改めてその有り難みに気づき、心を動かされる作品です。
Twitter:https://twitter.com/rtsrt792
tsuyoshi『Instability』
元はフィルムカメラで撮影し、その後デジタル現像やデジタルプリントなど、幾度もの工程を経てデジタル写真でありつつ、フィルムを使ったアナログ写真となった展示作品。デジタルでもあり、アナログでもあるこの曖昧さが展示タイトルとなっています。
制作方法だけでなく、作品からも不安定さを感じます。
ほとんど色のない世界の作品は、先の見えないどこかに吸い込まれてしまいそうな、溺れてしまいそうな、不安や恐怖までも感じられますが、tsuyoshiさんのその表現からは、「はっきり決められなくても大丈夫」という意味も含まれているようにも感じ、人によっては安心を得られるような作品なのではないでしょうか。
Twitter:https://twitter.com/tm790
woden『〜Taken Path〜』
ひとりで歩く写真、ふたり手を繋いで歩く写真、誰も写っていない写真。
人生は選択の連続で、その選択によって今があり、未来が変わります。
あの時こうしていれば…と起こり得たかもしれない出来事に理想を求めてしまうこともありますが、それからの未来のためにまた選択をしなければなりません。
乗客がいない電車には光が差し、気持ちがリセット出来そうな清々しさを感じられます。
Twitter:https://twitter.com/woden513
はちみつ『恋心』
バレンタインのチョコレートを作る姿、おそらく好きな人が乗っている電車を待つ姿、相手からの連絡にどのように返信するか考えている姿、どれも恋する乙女!
片思いをしている時間はすごく楽しくて、ドキドキしたりソワソワしたり、時には不安になって諦めそうになったり、とにかく感情が休まらず、相手のことをずっと考えてしまいがちですよね。相手からの連絡をずっと待っているけれど、連絡がきたらどう返信して話を繋げていくか計算が必要です。自分の気持ちを伝えられるように自信を持ちたい、相手に好きになってもらえるように頑張りたい。そんな女の子を全力で応援したくなりました。
Twitter:https://twitter.com/honey_bee_with
たつも『迷い霧』
3枚の写真はストーリーになっており、暗闇の中で怯えている様子から、不安を抱えながらも起き上がろうとしている様子を表現しています。
モデルは、たつもさんが昨年から撮り続けている「阿霞莉」さん。彼女の姿にたつもさんご自身の心の葛藤を投影させているそうです。
本展示に出展するにあたり、人生に於いて大きな勝負に出たというたつもさん。怯えながら、不安を抱えながらも自ら挑戦する選択をしたことが素晴らしく思います。この作品に共感したり、背中を押された方も多いのではないでしょうか。
Twitter:https://twitter.com/TATSUYMOR
poncho『逆から読んでも、かばんばか』
鑑賞者も思わず笑顔になってしまう、好きなものにまっすぐな姿が素敵なponchoさんの作品。
モデルはかばんばかさんこと川本有哉さん。幸せそうな笑顔で、時には真剣な表情で、かばん作りに取り組む川本さんは本当にかばん作りを楽しんでいるのがストレートに伝わります。
好きなことをしている時に幸せを感じられますが、好きなことに夢中になっている人を見ても幸せになれることに気づきました。川本さんの笑顔が鑑賞者にも伝わるように、撮影されたponchoさんもきっと楽しく撮影されたのではないかと思いました。
Twitter:https://twitter.com/ponchofotostyle
本展示は11/3(火)まで。
鑑賞者の心に寄り添う作品をお楽しみください。