オカユウリ『あいまいで』
2020.8.8 - 2020.8.14
[WEST 1-D]
透明水彩で人物を描かれるオカユウリさんの個展がWEST 1-Dで開催中です。
制服を着た少女が抱える曖昧な感情を、淡い色彩とどこか不安定な線で表現されています。
オカユウリさんは主に透明水彩を使い、少年少女とお花を描かれています。
今回の個展では「あいまいで」というタイトルから、思春期特有の複雑な心情のような、迷いや不安定さを感じる作品が並びます。オカユウリさんの作品に共感を覚えたり、心を動かされる方も多いのではないでしょうか。
透明水彩で描かれた作品は、多くの色が混ざりながらも瑞瑞しく、とても華やか。
色の重なりや滲みが透き通ったように綺麗で引き込まれ、作品に近づくと細かいラメが塗られていることに気づきます。
どこか切ない表情に、儚い美しさを感じます。
こちらの作品、『わかってるんだけどな』というタイトルを見て、どうしようもなく切なくなってしまいました。
描かれた少女たちは視点が定まっていないような虚ろな様子であったり、今にも泣きそうな表情であったり、なにか不安を抱えているよう。そしてほとんどの作品に、顔だけではなく手も画面に収められています。そっと自身の身体に触れていたり、抱きしめかけていたり、力のない指先からも、自身がどうしたらいいのか分からない不安定な様子なのだとうかがえます。
少女たちが抱える感情は、オカユウリさん自身のものであったり、花言葉から連想させて生まれたものだそう。
女の子を描くことが好きだというオカユウリさん。人物画だけでなく抽象の中に人物の形を合わせて描く表現方法は、大学での絵画の勉強から身につけたそうです。
人物の表情や仕草が無くても、どこか別のところへ消えていってしまいそうな、または沈んでいってしまいそうな、溺れてしまいそうな、不安定さが表現されています。
物販も大充実です!
ポストカード、ステッカー、トートバッグ、アクセサリー、他にも沢山のグッズが展開されています。
画集は残り僅かなものもありますので、気になっている方はお早めに。美麗な作品をいつでもお手元でご覧いただけます。
展示は8/14(金)まで。