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ShoyoRepublic 『秘密の極彩色は黒く染めるの』



ShoyoRepublic
『秘密の極彩色は黒く染めるの』
2020.3.16-2020.3.18
at WEST 2-D

『モノクロームイズカラフル』をコンセプトに掲げ、精力的に表現活動を続ける気鋭の作家 ShoyoRepublic。自らを丸裸にする個展ならぬ『自展』が開催中です。





一貫してモノクロを描き続けるShoyoRepublic。
そんな彼がそもそもどうして絵を描き始めたのか?
彼の考えるモノクロとは一体なんなのか?
作品はどのように生み出されているのか?

展示のたびに話を聴く機会はあれど、隅から隅までその全容をつかむことができななかったという人も多いはず。今回の自己啓発展覧会=自展では、そんな疑問に真正面から回答するため、100%のShoyoRepublicが丸裸で挑む展示会です。




展示は作家として自身が大切にする『モノクロ』をいくつかの項目に分けて解説する文章がずらりと並んでいます。かなりの文章量。例えるなら歴史に名を残した巨匠芸術家の回顧展で見かけるような章ごとのステートメントを読んでいるかのよう。作家としての人生が詰まっています。

『モノクロームイズカラフル』というコンセプト、どうして彼のモノクロが色彩豊かであり続けられるのか、その秘密がわかります。この場でその内容について記すのは野暮ですが、つまりモノクロとは『自分だけの色』なのだ、と筆者は考えました。




展示前には事前に質問を募集、その回答を紹介しているゾーンもあります。
作家が多くを語らないというスタンスはクールかもしれませんが、今回の展示は全部を包み隠さず明かし、そんな自分自身をも作品としているということが言えるかもしれません。

現にこの展示を開催するにあたり、自分の思考が整理できたり、より突き詰めていくべき点も見えてきたのだとか。




つづいては、彼の作品の制作工程を解説するゾーン。
独自の手法を用いて制作する作家にとって、その種明かしをすることはなかなか勇気がないとできないことではありますが、ここでは作品ができるまでの過程を段階を追って解説しています。

Shoyoさんの作品には大きく分けて二つのカテゴリーがあります。
一つは線画をベースにデジタルとアナログを行き来して描かれるもの
もう一つは、写真をベースにテクスチャーをはめ込んだり、アナログで絵を描き込んでいくというもので、ここで解説されているのは前者となります。

モノクロが代名詞となっているShoyoさんですが、なんとの制作過程の一つに色が入っている工程が…!詳しくはぜひ展示会場にてチェックしてください。




これも意外だったのですが、自分で撮った写真や絵をテクスチャ化して塗りに使うという手法は、浅野いにおの漫画からインスパイアされたのだそう。
実写の写真に手を加える形で背景を描く浅野いにおの手法は、オーソドックスな漫画の手法とは一線を画していた故にデビュー当初は批判の的にもなっていたそうなのですが、Shoyoさんの場合は「こんなやり方もあるんだ!」と感銘を受けたのだそう。

一般的に定石とされる手法にとらわれず、はたまたデジタルかアナログなんてことにもこだわらず、自分の「モノクロ」を表現するのにベストな選択を柔軟にしてきた先に、この独自の手法が生まれたのだと感激しました。

在廊中はこうした制作過程を「ネタバレ」した上で、公開制作を行なっています。
いくら説明をしてもここでは足りないので、ぜひ会場まで足を運んでください。

3/18(水)までの開催となります。

Twitter:https://twitter.com/ShoyoRepublic
instagram:https://www.instagram.com/shoyorepublic

【使用スペース:WEST 2-D】