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2020.3.11-2020.3.13
[WEST 1-B]

同じ美術大学に通う学生さん3名によるグループ展が開催中です。
「CUT」という共通のテーマの中で生み出された作品の数々は、それぞれの表現、視点、思考を切り取っているよう。
静かに流れるゆったりとした空間ごとじっくりお楽しみください。

Saito Naho


女性の体で表現されたオリジナルのフォントは、親しみと愛嬌が共存し、どこかクスッと笑えるほっこりとした作品。
決して人体の可動域を逸しず、あくまで「人が身体でアルファベットを表現すると」という所に注力している所がポイント。
丸みを帯びた曲線が美しいという所から、女性の身体を使って表現されたのだとか!


個人的なお気に入りはこちらの「C」の文字。
上手く綺麗に丸くはならない、重力と関節には逆らえないこの精一杯のポージングがとてもいじらしく、思わず応援したくなります…!

Suzuki Rina


猫との日常を切り取ったというSuzuki Rinaさんの作品群。
昼下がりの休日、陽だまりの中猫と戯れている様子がとても温かく、見ているだけでとても心が穏やかになります。


鉛筆と絵筆から生み出される柔らかい線。
一筆書きにも見える地続きの線は独特の風合いを生み出し、具象と抽象、フィクションとノンフィクションの間を行き来しているようにも感じられます。
猫ちゃんの表情もとても愛らしく、その愛くるしい表情やしぐさに胸がきゅっと締め付けられます。


ぼんやりとした世界が浮かぶ写真の数々。
「心をフラットにしたい」という気持ちの変化から出発したという本作は、全て渋谷の風景を撮影したもの。
フィルムカメラとクリアファイルを使用して撮影されたという作品は全て一発撮りで加工はされていないのだそう。


情報量が多い渋谷の街をぼんやりとした世界に変容させることで、世界観や価値観までもがフラットになる、そんな印象が感じられます。
喧噪は心をざわつかせ、時に精神的なストレスとなって表出します。
《FLAT CITY》に込められた、揺蕩うようにぼんやりと世界を見ることで、どこか優しい気持ちになれるかもしれません。

作風も全く異なる作風の3名ですが、そこには不思議な一体感が生まれ、静かな空気が流れる空間に包まれます。
それぞれの価値観で世界を切り取った本展、シンプルで温かいそれぞれの世界観とじっくり対話してみてはいかがでしょうか。

本展は3/13(金)まで。

作家情報

Saito Naho
In:@akira743

Suzuki Rina
In:@hachihachi57


In:@hana_film001
Tw:@hana_design001

<スペース詳細はこちら>

[WEST 1-B]

staff kome