加藤木陽菜
『執行猶予』
2019.12.24-2019.12.27
[EAST202]
「執行猶予」をテーマにした大学3年生5名によるグループ展。
大人になるまでの不安や葛藤を表現した本展示は、大学3年というこの時期にしか感じることのない儚さがありました。
学生ならではの魅力がたっぷりです。ぜひご覧くださいませ。
まるでそこにいるかのような迫力と存在感のあるゾウ。
心の葛藤を動物で表現したというこちらの作品からは、前向きな気持ちが感じ取れたような気がしました。
色が重なり合い、重厚感のある綺麗な油画。とても美しい作品でした。
学生である今は、社会にでるまでの執行猶予期間。学生のうちにやりたいことをテーマに制作をしたというこちら。
学生のうちに海外旅行をしたい、という彼女の夢を銅版画で表現しています。
繊細な銅版画の線一本一本に、つい見入ってしまいました。
学生から社会人になる、今の不安を抱えた心の様を表現した作品。
社会にでるまでもう少し。虚無感も感じられる、切ない作品です。
純粋で透明感のある少女をテーマにしたこちらの作品。
少女でいられるのには期限があり、この美しさや若さには必ず終わりがある。
そんな儚い少女という存在は「執行猶予」というテーマにぴったりだと感じました。
ファンタジックで明るい雰囲気で今を楽しむ少女の姿が表現されていました。
季節や風景など、期限があるものを制作したこちらの作品。
時間やその時にしかみることのできない風景、どんな景色にもかならず期限があります。
ノスタルジックで、ちょっぴり切なく儚い雰囲気になんだか胸が締め付けられるような思いになりました。
本展示では、学生5名それぞれの不安や葛藤をひしひしと感じました。
社会に羽ばたくまで残りわずか。その残された「執行猶予」期間を存分に楽しんでほしいと思います。
会期は12/27まで、EAST202にて開催中です。