ちのすけ 『ちのすけ展』
2019.12.26 - 2019.12.29
[ WEST 1-D ]
chinoさんとyouskeさんのお二人による絵画展。今回は「街」を共通のテーマとし、制作をされています。お二人の描くタッチは異なりますが、共鳴し合うかのように展示スペースは華やかに彩られています。それではお二人の絵画をご紹介いたします。
youske
youskeさんの絵画は柔らかな色彩と輪郭によって描かれています。日常の風景を切り取ったような複数の作品が展示されており、youskeさんの世界の住人の生活を覗いているようです。普段はもっと淡い色彩で描かれているそうですが、今回は暗めの色によって少し現実の世界に近付いた表現になっています。
こちらの作品はシンプルな構成で建物が描かれていますが、淡くも色鮮やかでとても伸び伸びとした空間を味わうことができます。小さく見える鳥居が可愛らしいです。
こちらも普段見かける街並みやコーヒーカップが穏やかな印象で描かれています。街並みの色彩も透明感が綺麗で、天気の良い休日にお散歩をしているような心地にさせてくれます。
来年のカレンダーも作成されたようで、蛇腹に開くことができるカレンダーです。淡い虹色のデザインは、ポスターとして壁に貼ってもお洒落な空間になることでしょう。
youskeさんは絵画にハッキリとしたイメージを描かず、鑑賞者に自由なイメージを膨らます余地を残してくれています。その為、youskeさんの世界観に鑑賞者は入り込みやすく、自身の思い出や想像を重ね合わせることができます。
chino
chinoさんは厚塗りの油絵を描いており、重量感と明暗のコントラストがクールな印象を与えてくれます。物の形の表現が独特で、曲線と直線のバランスがリズムよく配置され、画面の隅々まで追って鑑賞できます。
白を基調とした絵画が多数展示されており、白でも色味の異なる白のグラデーションが心地良い絵画です。街並みや家の中の風景が抽象的な物の捉え方によって描かれています。
こちらはお風呂場の風景で、バスタブに掛けられたタオルが印象的な作品です。空間全体が白い中で、色味の強いタオルが目に飛び込んできます。タオルは使用後のものなのか、使用前のものなのか。ここから住人の物語を想像していくことができます。
他にも可愛い雪だるまが登場する絵画や、抽象色の強いものまで様々なモチーフを描かれています。chinoさんは描きながら作品の方向性を決めていくそうなので、制作過程を楽しみながら描かれているのでしょう。
お二人は毎回共通のテーマを変えながら展示会を開催しているので、次回はどのようなテーマで制作されるのかとても楽しみです。
スペース詳細▽
[ WEST 1-D ]