あらゐ。 『原点回帰展』
2019.1.18 - 2019.1.22
[WEST 1-B]
深海をたゆたう深い青。
気だるげな表情の少女たちの儚さと水彩のみずみずしさに引き寄せられれば、
あらゐ。さんによる美しい水彩画の世界がスペース内を彩ります。
本展示では、あらゐ。さんがここ2〜3年で制作された作品が一堂に会しています。
そして今回の展示のために描き下ろされた作品が、メインビジュアルともなっている《水の星》という作品。
美しい濃紺の青に、部屋着を着た女の子が佇む様子が目を惹きます。
そこはまるで深い深い海の底。泡の中で揺蕩う少女の姿は、今にも消えてしまいそうな儚さがあります。
大学の課題で制作したという大型の作品も持ってきてくださいました。
《帰巣本能》と題されたこの油絵は、女性の身体らしき丸みを帯びたイメージが折り重なっているように見えます。
それがどこか母親の胎盤のイメージのようにも見え、母性や生まれ変わり、女性の荒々しさなど、様々な想像を掻き立てられます。
気だるげな少女たちが見つめる先は決して暗いわけではなく、ただそこに漂っている様子。
流れに身を任せてもいい。そんな印象さえ与えてくれるようです。
「青が自分が最も扱いやすい色です」と語られたあらゐ。さん。
現在、大学では染色を学ばれているそうです。
水彩画の中でも、その技術が活かされたように濃淡の美しさが際立ちます。
本展は1/22(火)まで。
是非、水彩画の海へ原点回帰されてはいかがでしょうか。
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staff kome