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ポートレイト展Ⅱ 作品紹介:EAST アートピース「7」〜「12」




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ポートレイト展 - PORTRAIT EXHIBITION -
2018.11.25(日)〜 12.22 (土) 4週間

DESIGN FESTA GALLERY EAST アートピース
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美術の歴史は肖像画の歴史といっても過言ではないくらい、その始まりからもっともポピュラーな題材であり続ける「ポートレイト」。

家族、友人、恋人など身近な誰かはもちろん、自身の姿や想像上の人物まで。「肖像」というテーマのもと、絵画やイラスト、写真など、たくさんのポートレイト作品でアートピースの空間を埋め尽くす企画の第2弾です。

こちらのブログ記事ではポートレイト展Ⅱに出展されている作家19組中6組( EAST アートピース「7」〜「12」)をご紹介します。

E-7
ヨシダ カエデ




女子美術大学で日本画を専攻しているヨシダカエデさんの作品です。

日本画と一言で言っても定義はとても広く、ヨシダさんの作品もその枠にとらわれないビビッドな極彩色の作品が並んでいます。




ドリッピングなどを交えた抽象的な画面に人物が浮かび上がっています。
顔のパーツは認められないため、人物の表情は図れません。

ですが、例えば赤が情熱の色というように、画面を構成する色からその人物のキャラクターや感情、作品に込められた意味などを想像して見たりするのも面白い。そんな作品です。

https://mobile.twitter.com/kaedeyoshi1107


E-8
阿部 なな子



『コラージュ展』や『ボタニカ展』など、今年開催されたDFGの企画展でも出展されている阿部なな子さん。中性的な顔立ちにエキゾチックさも漂う独特の色遣いが印象的です。

本展示の作品はこちらの写真の1点。同一人物のものと思われる横顔が4つ並んでいまが、よーく観察してみると一人だけ瞼を閉じているのがわかります。同じ顔が並んでいるということもあって、目を閉じているか開いているかだけでも、これだけ印象が変わるものかと気づかされました。




過去の作品の複製版ポストカードも販売中です。
原画はなかなか手が届かないという人でも気軽に作品を楽しむチャンスですので、ぜひ手に取って見てみてください。

E-9
雨屋 えん




イラスト作品、漫画作品を中心に制作している雨屋えんさんんは、『HOUSE』をテーマに
「ある家で働くひとびと」のポートレイトをストーリー仕立てで展示しています。

優しい水彩のタッチがその家をつつむ温かい雰囲気を演出しています。
作品に登場するのはメイドさん。ヨーロッパの貴族の家に仕えているようなエレガントな要素もありつつ、表情はとても無邪気に見えます。




現代日本において「働く」という言葉は重く受け止められがちですが、こんなふうに仲間と働ければ幸せですよね。そんな気持ちが人物の表情にも表れていて、ほっこりします。

http://tooriame.jimdo.com/




E-10
梨野 名為



ポートレイトとは何か、という問いに対して深く考えさせられる梨野 名為さんの一連の作品。真正面から人物を描いているものでも、どこかひとクセのある肖像画が並んでいます。

絵は幼少期から現在まで独学で続けているそうで、展示されているポートレイトシリーズの他に抽象的なドローイングシリーズも描いており、両者がいいバランスでミックスされた作品も見受けられます。




こちらは梨野さんの作品のなかでも比較的オーソドックスな肖像画。
ですが瞳の虹彩がなく、背景の暗さも相まってどこか裏がありそうな表情に見えますね。
目があったら吸い込まれそうなくらい黒々としています。



E-11
ハルナツヨウカ『ウツセミ』



弾き語りと日本舞踊のライブ活動を中心に活躍しているハルナツヨウカさんは、青を基調としたポートレイト写真を出展、イラスト作品は友人のMiyu Shioiriさんによるもの。西洋的な端正な顔つきの女性はおとぎ話の主人公を思わせます。




写真作品もまた幻想的。
随所に登場するセミの抜け殻もすべて青に着色されていますが、なんとこれ100を超えるセミの抜け殻を煮ることで色付けをしているのだそう。

画面を締めている青色がいっそう人物の感情を前に引き出していますね。

E-12
春猫屋『あなたは幻』




続いても写真によるポートレイト作品です。

8弦ギター奏者のMASAToooN!(一条雅人)さんを撮影されています。
中性的な顔立ちをしたMASAToooN!ですが、今回の作品で春猫屋さんがイメージしたのはクールな側面。時折見せる緩んだ表情もいいですね。




ローケーション選びにもしっかりと撮影者のイメージが反映されている、コンセプチュアルなシリーズ作品です。外ロケではどちらかというと自然な表情を、屋内では演出の効いたかっちりとした表情を見せ、被写体の持つ魅力が詰まっています。


https://www.harunekoya.com




ここまで12組の作品を紹介してきましたが、まだまだポートレイト展はもりだくさんです。
今後も出展作品を随時紹介いたします。

展示は12/22(土)まで開催中。ぜひお越しください。