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和泉はるな 『四十九日の夢』 2018.3.31 - 4.2


和泉はるな 『四十九日の夢』
WEST 1-A
2018.3.31 - 4.2



東北大震災を経験し、これまでその体験に基づく悲しみや無力感などを作品で表現して
いた和泉さん。今回は、そのような悲しみの絵との決別をテーマにした展覧会となって
います。



1995年に生まれ、2011年に震災を経験したことが彼女の作品の根幹にはある
といいます。
長い間、その悲しみや無力感、など負の感情をテーマにした作品づくりを
されていましたが、被災という大きな悲しみを乗り越え、現在は一転、幸福を
テーマにした作品を作られているそうです。

今回の展示は、そうして彼女が制作してきた過去の悲しみとの決別としての
個展。思い出したくないようなことも多かったでしょう、しかしその体験と常に
向き合いながら制作されたことはひとつの強さであるように思います。
作品が表す悲しみに寄り添いながら、みなさんにも決別の時を共有していただければ
と思います。

線画作品が中心の和泉さんの作品は、その多くがひとつの絵と、その絵の再構成という
2対となっています。
形あるものが変化していくこと、もととは違う姿になることは、普遍的なことで
あり、崩壊や変化がいつでも隣り合わせであることを思わせるような作品です。


 人間の姿をしたものから、両脇は原型がかろうじて留められていますが、別のカタチ
に変化しています。同時にこの3つ全ては、同じ形の線から出来上っていることがわかり
ます。

「仕事中毒者の天国へようこそ」というタイトルの作品。
ぎゅうぎゅうに推し込められ、ひとりひとりの境界線が曖昧になり塊になっていくかの
ようです。簡略化されながら分かりやすくその意味が伝わってくるおもしろい作品です。


こちらの再構成の作品。
どれもシンプルな作品ながら、存在感やメッセージ性がしっかりと表されており、
ひとつひとつの意味や形をじっくりと追ってみたくなるものばかりでした。

展示は4/2(月)まで。
和泉さんの作品は下記のサイトからもご覧いただけます!
http://haruna-izumi.com

【使用スペース:WEST 1-A】
 DF STAFF ASUKA