村松 千紘『檸檬』



村松 千紘
『檸檬』
2017.10.9-2017.10.14
at WEST 1-B

うっとりと見とれてしまう人物画の数々。
村松 千紘さんによる個展『檸檬』には妖艶で耽美な世界が広がっています。






レモンを『檸檬』と漢字で表記すると、梶井基次郎による同名の小説『檸檬』を思い出さずにはられません。
この小説は大正期に書かれたものですが、村松さんの作品世界もまたそんな時代の古き良き日本の空気を纏っています。

ビビットな背景に幻想的な風景と、妖艶さとあどけなさを持ち合わせた少女たちの人物画には、絵の中の世界に引き込まれそうなほどの魅力があります。




これは完全に筆者の感覚的な表現になってしまうのですが、
女子高生というよりも「女学生」と呼びたくなるような、
純情可憐で慎ましやかな印象が絵の中の少女にはあります。

その一方でまっすぐとこちらを見据える視線には力強い信念のようなものも伝わってきて、一枚の絵なのに多面的な魅力が詰まった作品ですね。

フレームの右に見きれている手はこの少女のものなのか、それとも対面している誰かの手なのか、一度見ただけでは読み取れません。
彼女に触れてみたいと願ってこちら側から伸ばした手であるなら、それはとてもドラマチックなシーンではないでしょうか。




こちらは団扇に描かれた作品をアップで写したもの。
なんとも艶っぽい!そしてこの年齢の女性にしかない瑞々しさがあります。

女性をモチーフとした人物画はとくに「美人画」と呼ばれることが多いですが、
そもそも「美人画」というカテゴリーは日本で発祥したものなのだそう。
本展示では、女性の美しさを極限まで追求し、なおかつそこに日本人女性特有の「和」の精神を表現した素晴らしい作品が並んでいます。

展示は10/14(土)まで開催中です。ここでは紹介しきれなかった作品も多くありますので、是非足をお運び下さい!

村松 千紘
twitter: @fsnauxb
tumblr: http://catr-iun.tumblr.com/

【出展スペース:WEST 1-B】