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アキト 『us 想像を創造する』



アキト 『us 想像を創造する』 
2016.7.9 - 2016.7.10
EAST : 304


想像の二文字が中央に描かれ、
そこから流れ出る、禍々しい気流。
しかし注視すると、出口は文字ではなく、
その背後に存在するようにも見える。

アキトさんの個展、言葉(詩)と絵画の展示会です。





人の多くは言葉・文字を通じて思考している。
脳内であっても同様(記号の場合もある)

表面上、詩と小説の境界線は曖昧だと思うが、
ここで取り上げる言葉・文字は詩として扱う。

つらつらと並べられた作家の言葉。
セレクトされた文字列は、イメージし易く、
情景は夜、視線は少し遠くを見つめているように思う。




時間帯は推察しにくいが、
舞台と登場するモチーフの源は、
なんとなく想像できる。

作品にすることでクリアになった思考、
そして与えられた装飾。

絵画の場合、詩と比較して抽象性は増すように思う。
それは前述の通り、言葉・文字が思考の手段だから。

鑑賞者はその具体的な装いの殻を破り、
内面に抽象的な存在を認める必要がある。





絵画作品、部屋の片隅に置かれたノート。
お世辞にも整ったとは言えない。
しかし、人の手にかかった痕跡が安心をもたらす。

ノートに書き残された文字の形と意味だけにとらわれず、
筆圧、透けたページの向こう側をも許容して、
広く情報を自らの内に取り込めて、
鑑賞者は自分なりのアウトプット行為を果たして欲しい。


アキト 『us 想像を創造する』 
2016.7.9 - 2016.7.10
EAST : 304