『とんちんかん展』河合塾OBOG

『とんちんかん展』
 河合塾OBOG
 秋山 恒士郎/市川 知美/井出 夏美/漆原 さくら/勝又 優/菊池 玲生/
 砂川 恵利依/堀 奈津美/真鍋 由伽子
 EAST 301,302:2016.4.29 -  2016.5.5

美術予備校で出会った9名による展示会。

現在はそれぞれ美術大学で日本画を専攻されています。

伝統的な画材を使用した「日本画」を、瑞々しい感性で描きます。



菊池 玲生

「flower?」

深い群青色のなかで咲き誇る花々。
ぽってりとした可愛らしい姿と、引き締まった背景。
日本画らしさと現代アートが混じり合ったような、明るく新しい空気をまとう作品。

砂川 恵利依


 ひとの顔を描く、
 服をまとう、
 フェティシズム。

透き通るような肌と、強い眼差しをもつ、砂川さんの描く人物たち。
目を見つめれば抜け出せなくなりそうな、儚げで美しい魅力を持っています。

真鍋 由伽子

 「I had a dream yesterday」

昨日みた夢は、良い夢だったのか、悪い夢だったのか。
ふふ、と聞こえてきそうな口もとをみると、面白い夢だったのかも。
大学の課題で制作したという版画作品や、小さな額におさめられた小さな作品。
ちょっとシュールで可愛らしい世界観の作品です。


井出 夏美

「Windy day」

豪快に舞う長い髪。びう、と強い風が吹いたあとの無音の一瞬。
強い風に思わず目を瞑ったであろう女性は、「良い風だ」と言わんばかりに
微笑んでいるようにも見えます。
夜の始まりと終わりの色が、空と女性を美しく染めあげます。


 堀 奈津美


「夢」

昔見た絵本の挿絵なのか、もしくは記憶の中の風景か。
知らないけれど見覚えのある、不思議な感覚。
深い森のへ迷い込んだかのような、静かな空気に包まれた作品。


勝又 優

 「朽ちる花」

瑞々しさも色彩も失った花。
力なく横たわり、それでも、面影は美しい。

秋山 恒士郎

 「何でもないって」

秋山さんの描く人物はみんな、目を合わせてくれなかった。
どこか別の場所を見ているのか?見えていないのか?
そもそも、目がないのか。

人物画の最後にぽつりと飾られた蓮の絵が、作品たちをまとめています。


漆原 さくら

 「わがし七十二候」

 この国の72の季節を巡ろう、
 この国のお菓子と共に。

二十四節季をさらに5日ずつに分け、気象や動植物の様子を表した七十二の名称。
漆原さんは細やかな季節の変化を、72の繊細な和菓子で表現。
さらに、72枚の和菓子のイラストでカレンダーを作成しました!
直接的な表現をしないことでより想像力が深まり、季節の色、空気、においを
身近に感じることができます。


市川 知美

 「家族会議」

机の上では家族会議が行われている真っ最中。
机の下にはぺっちゃりとのびきったネコ。
もしかしたら重要で深刻な話が繰り広げられているかもしれないのに…
見えないところでは、全く別の時間が流れているもの、ですね。

井出さん(写真左)、真鍋さん(写真中央)、漆原さん(写真右)。
お話聞かせていただき、ありがとうございました!

一緒に制作に励み、受験を乗り越えた、かけがえのない仲間。
このメンバーでグループ展をするのは今回が初めてだそうです。
皆さん作品はもちろん、キャプションに綴られた言葉も、とても印象的でした。

  日本画制作をしていると、
 構築的な画面に向いた素材のせいで
 遊び心を忘れがちになります。
 遊ぶことは楽しいことです。
 ほんとうは、描くことも同じくらい
 楽しいことだったはずです。
 だからこそ、
 真顔で頓珍漢なことが言える人間になりたいです。

上記は菊池さんのキャプションから。
今回の展示会テーマ、そして、制作や生き方にもつながるような
素敵な言葉だと思いました。

課題から少し離れて、気の置けない仲間と切磋琢磨する、かけがえのない時間。
お互いをよくわかっているからこそ、手を抜けない。
これからもぜひ続けていってほしい、素敵な展示会でした。

【出展スペース:EAST301,302】

DF STAFF nakagawa