かわむらまりな と ふかせあゆみ『michi michiru 展』


かわむらまりな と ふかせあゆみ
『michi michiru 展』
2016.3.25-2016.3.27
at EAST 203

東洋美術学校出身の2人の作家、かわむらまりなさんとふかせあゆみさんによる2人展。
同じ学び舎で制作に取り組んで来た2人が織り成す展示空間には、やさしさと暖かさに満ちた作品が並んでいます。






michi michiruという展示タイトルには【満ち満ちる】、【未知/道】という言葉が内包されています。

専門学校を卒業して以降、たくさんの不安や未知なるものがある中でどのような道を歩んでいくのか。その道のりを楽しくのびのびと、作品を通して幸せで満たすことができるようにという想いが込められています。


女の子をモチーフに、幻想的なイメージを暖かみのある色で描くかわむらまりなさん。
『yellow garden』と題されたこちらの作品では、3人の女の子がそれぞれ、もの思いに耽っている姿が描かれています。




『朝と生 夜と死』という、対になる連作。
ご覧の方はおそらく、どちらが朝でどちらが夜かが分かるはず。

朝の陽射しが眩しいのか、手をかざしながら上を見上げる姿。
何か不安でも抱えているかのように、身体を丸めて横たわる姿。

朝と夜という対照的な時間、空間は少女の表情にも象徴されています。




『あなたの幸せを願っている』。
誰かの幸せを願うということは、たぶんその誰かと自分が結ばれることはない。
その対象を遠くから見守るような視線に、そんなストーリーを想像してしまいました。




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かわむらまりなさんが暖色系なら、ふかせあゆみさんの作品は寒色系のイメージ。
青が特徴的です。

同じ空間にタコとハトが同居する不思議な空間。
空の青と海の青。




抽象とも具象ともとれる作品は、やはり青が目に飛び込んできます。

濃い青に薄い青、さまざまな青が散りばめられ、それ故女性の髪の金、花のピンクが鮮やかに際立っています。




そんな自身の色使いを一つに集約したような抽象的なイメージ。

これまでの作品で見てきたあらゆる色が集められ、海、空、花、陽光、描かれてもいないのにさまざまなモチーフがダイレクトに頭に飛び込んできます。









冒頭の写真でもでも分かる通り、かわむらまりなさんは展示期間中ライブペイント作品を制作しています。その下に広がっているのがこの風景。

ふかせあゆみさんとともに布にイラストを描き、キャンバスの下に広げられています。




こちらは「みちみちるぬりえ」と銘打たれた塗り絵企画。
二人が描いた原画に来場者が自由に色を足していき、一つの作品を完成させようという試みです。

「みんなが幸せに満たされるような展示になりますように。」という、この展示に込められたメッセージを体現しています。


外部での展示はあまり経験のなかったお二人ですが、これからは精力的に活動していこうと、夏に展示を企画中だそうです。

新たなるスタートを切った二人の作家の、今後が楽しみになる展示でした。


【出展スペース:EAST 203】

DF STAFF isaka