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1-C 『アナログ展』


1-C 
『アナログ展』
2016.3.11-2016.3.13 at WEST 1-G

『アナログ展』はその名の通りアナログ表現によるイラストの展示。
同じ専門学校に通う7名のクラスメート+1名の「刺客」が集まったグループ展です。



晴兎

1-Gという決して広くはないスペースに8人が作品を持ち寄って構成されたこの展示。
部屋を見渡すと壁幅いっぱいにバリエーション豊富な作品が並んでいます。


入ってすぐ、左側の壁面のトップバッターを飾る晴兎さんの作品。

モノクロによる人物画にダークな退廃的な世界を表現する背景が印象的な写真上の作品と、薄い赤、鮮やかな緑の2色のみで表現された美しい女性画の2点を展示しています。


 さかのまち

さかのまち


さかのまちさんは一目でそれと分かる確固たる画風。
ゴシックかつ可愛らしくあどけない少女のイラストを出展。

彩色センス、溜息が出るほどにつぶらで心が奪われそうな瞳、繊細なタッチ。
2作目は二科展において準入選された作品です。





極彩色と白黒、印象の全く異なる2点を並べ引き出し多さを印象づけているのは愁さん。
どちらの作品も、そう表現するほかにないと言えるくらい、絶妙な色使いです。


ららばい


『クリームソーダにダイブ』、『モービッドマリオネット』。
二つの作品のタイトルに関連性はないけれど、構図や色彩の印象から対となっているように感じます。

一つひとつにフォーカスをするのか、二つを俯瞰して見るか、それによっていかようにも解釈が出来そう。

 美樹

美樹

人物のタッチはどことなくアメリカンポップアートを想起しました。
それにさまざまなモチーフが絡み合ってコラージュのようなグラフィカルなイラスト。

フードのスケッチはライフスタイル誌に使用されていそうなオシャレ感が漂っています。


熊司彩乃

タイトルはストレートに『少年の涙』。
宝石のようにキラキラと形を持った涙が、重みを伴って落ちていきます。


熊司彩乃

こちらも『白』、『黒』というタイトルで対となった作品。
白の男性は黒い衣服をまとい、黒い男性は白い衣服を纏っています。


なかむらあきお

さて、冒頭「刺客」と表現させて頂いた方の作品がこちらのイラストです。
一見するとデジタルイラストにしか見えないのですが、
今回の展示は『アナログ展』。
つまり、オールアナログで描かれているんです。

実はこれ、現在プロとしても活躍されている作者が30年ほど前の学生時代に制作した作品だそう。


らいちえねるぎヰ

シュールでグロテスクな雰囲気が漂う三作。
一つ目の女性からは、ずっと眺めていると気持ちがざわつくような感覚がします。
あるはずのものがない、ただそれだけでどうしてこんなにも不安に駆られるのでしょう。



専門学校初年度の集大成として有志により開催された今回の展示ですが、
各人の方向性を指し示しているかのように、個性のぶつかり合った展示会でした。


【出展スペース:WEST 1-G】

DF STAFF isaka