2014年3月の展示から5ヶ月間
DFGにて2回目となる個展
神田雅人さん 『 約束で泣く 』
SPACE WEST : 1-A にて開催中
<過去の様子はコチラ>
「 約束で泣く 」 アクリル、クレパス、コラージュ |
前回の個展では、縦横無尽に絵具が画面を行き来していたが。
今回の個展では、天と地、空間を意識した作品が多く見受けられた。
「 約束で泣く 」
時を待たずに瞳が乾いてしまいそうなくらい、
目を見開いて、多量の涙を流す三人。
彼等の関係性は家族だろうか。
虎の絵画が両脇に飾られた店。
赤い暖簾をくぐり、席に着いた彼等は、
食事を前にして、何を想う。
卓上にはビール瓶とジョッキと
宅配ピザのチラシのコラージュ。
店構えと並ぶ料理の対比は、
どうしても悲しい物語を想像させやしないか。
どうか、幸せな会食であって欲しい。
「 妙に自信だけついている 」 アクリル、クレパス、コラージュ |
ペガサスに跨がる半裸の男性。
正に作品名の通り。
外見に似合わず、自信たっぷりである。
しかし、写真の上部だけの話。
作品の下部にご注目頂きたい。
真っ赤な夕日に紫色の空を泳ぐ白い鳥、
それらは描かれたパネルだったのだ。
パネルを保持する骨組みも露出している。
あぁ、一瞬にして彼を中心とした半径1mくらいの空間は
もろく崩れ去った、ガラガラ。
それでも、ペガサスは本当に居る。
自信とはなんぞや。作る物なのかも。
「 マルコス 」 アクリル、クレパス |
こんがりと焼けた肌には
白いノースリーブが良く似合う。
マルコス。
彼は立っているだけでも、
その存在感は揺るがない。
「 一人ずつの旅 」部分 アクリル、コラージュ |
大きく分けて3つの画面で構成されている絵画。
最も全面に置かれている部分を撮影。
三人の人物画の背景に配置されているのは、
"チンパンジーの仲間"という項目、つまり雑誌のコラージュ。
コラージュは絵の具で白濁し、その影を遠ざけている。
彼等と私達人類の間にある距離、時間が、
物理的にそこにある。
会場内、一部作品をご紹介しました。
ポストカードの並べ方においても、
作家の断片が見えてくる。
作品/展示の全ては是非会場でご覧下さい。
8/14(木)までの公開です。
(ぱんだ)