- 以下引用 -
飽食の時代だ。
スーパーにも、コンビニにも、食品がずらりと並ぶ。
町に出れば、外食するところはいくらでもある。
お腹が空けば、いつでもどこでも何でも食べられる。
だけど、その食べ物が、誰の手でどこでどのように作られたのか、
私たちは知らない。
そんなことよりも「美味いか」「安いか」を重要視している。
食べるってなんだろう。
目の前の食事に対して、
「いただきます」と、
心から思った日はあっただろうか。
スーパーにも、コンビニにも、食品がずらりと並ぶ。
町に出れば、外食するところはいくらでもある。
お腹が空けば、いつでもどこでも何でも食べられる。
だけど、その食べ物が、誰の手でどこでどのように作られたのか、
私たちは知らない。
そんなことよりも「美味いか」「安いか」を重要視している。
食べるってなんだろう。
目の前の食事に対して、
「いただきます」と、
心から思った日はあっただろうか。
宮崎里美さん 岩堀朝子さん
お二人による展示です。
壁に飾られた豚の写真。
遺影のように飾られた豚たちを、結局のところ食べています。
勿論、それがいいか悪いかという話ではありません。
食べて生きているんだと言うことが重要なことであり、
再認識することが今回の展示のテーマでもあるのです。
生クリームを塗りたくったような見た目のワンピース。
壁面にはちょっと衝撃的な内容の写真が・・・
ハンドミキサーにかけられようとしているひよこです。
もちろん私たちが普段食しているたまごは無精卵なのでひよこは生まれてこないのですが
やはり考えさせられるものがあります。
幼い頃にご自身がご飯を食べているところを切り取り円形に吊るす。
その上空には赤い電球が明々と光っています。
赤い電球から放たれる光は危険信号を表し、
円形という調律のとれた空間に何か不穏な空気が流れていることを感じさせます。
そこから先のことは見た人の感じ方次第。
この展示で重要なのは、何かを訴えかけているというのではなく
あくまでそういう現状なんだと認識させようとしていること。
伝えようとはしているが、それ以上のことは提示しない。
その線引きが、どこか余白を持たせているようでもあり、厳格でもあるようでもある。
スクラップブックの展示もございます。
これがまた興味深い内容なのです。
精肉屋ではたらく人間は食用の肉を捌く。
このパフォーマンスはそれを逆手にとって
生肉のような衣装をまとったモデルがただ座っている。
無言で。
やはりここにも深いメッセージが感じ取れます。
残念ながらこの5000カロリーは1日限定展示でしたが、
印象深く、心に残るものでした。
--- けんや ---