Sunny Lee / akko / SACHIKO
『湿度』
2022.3.11 - 2022.3.13
[ WEST 1-F ]
ファインダーを通して見た、しっとりとした景色。
三人三色の美しい世界が広がります。
Sunny Lee
今回展示タイトルにもある「湿」
淡い色味が印象的な写真家のSunny Leeさん。
どこか艶やかで色っぽい印象を受けた作品たち。
曇天模様の空の色と、花の鮮やかな色のコントラストがとても綺麗でした。
お花に垂れる水滴がなんだか生々しく、生を感じます。
雨に打たれても力強く咲き続け、水を得てより一層美しさを増す花。
そんな女性になりたいです。。。。
作家のSunnyさん、もしかしたらそんな方なのかもしれませんね。
水と光と花。
いつの季節にも身近に存在するもので、ふと道端に目をやれば誰でも見える景色。
なのに誰にも目も向けられない、そんな景色をとても神秘的に映し出されています。
美しいものって案外目の前にあるものなのか。
そんな風に考えさせられた作品でした。
これから雨が降った時は、Sunnyさんの作品をふと思い出して、花に目を向けたいと思います。
instgaram @inti.lee
HP
akko
akkoさんの作品はどこか絵画のような質感。
よーくみてみても、やはりこれは絵なのかな?と思ってしまうくらい不思議な作品でした。
加工などもせず、紙の種類とカメラの技術でこの不思議な質感を出していらっしゃるそう。
奥行きの使い方もすごく印象的で、空間の捉え方がとても魅力的です。
コスモスを被写体に撮影されたこちらの作品。
4枚の見え方の全く異なるコスモス。ゆらゆらと揺れている様子は風を感じられ、鮮やかなピンク色に翻弄されそうになります。
印刷されている紙は、通常の写真用の紙よりもマットでサラサラしており、より絵のような質感を感じられます。テストプリントを何回も何回も重ね、こちらの紙にたどり着いたそう。
対照的なのは、時間なのか天気なのか色なのか、見る人それぞれの異なる捉えた方がちょっと気になる作品でした。
SACHIKO
打って変わって、モノトーンカラーの写真が並ぶこちらの作品。
作家のSACHIKOさんは学生時代にフィルムカメラと出会い、現在モノクロ写真を中心に撮影なさっているそう。モノクロ写真を始めたきっかけは、ただかっこいい。
とても共感できます。古さも感じられるモノクロ写真は、どんな景色でも雰囲気を一気に変えてしまいます。
枯れ木やススキが揺れる様子。
枯れ木やススキというのは湿度とはちょっと離れた印象だなと思い、作家さんに質問してしまいました。
しかし私の捉え方は甘かったよう。。。
湿度とはジメジメしているものだけではなのだと。
湿度がない、0の状態もまた湿度に対する表現だと教えていただきました。
何事も視点を変えて見る事。とても大切な事を思い出させていただきました。
モノクロカラーでも写真の表情が薄れることなく、むしろ表情豊かに見えます。
それぞれの写真のシーンはどんな瞬間なのか。
写真の持つストーリーや、背景を考えたくなる作品でした。
Instagram @so_eiwuh_sa
写真という共通の表現方法を使用しながら、全く異なる視点で作品を制作されているお三方。
直接作家さんにお話しを聞きながら、作品を鑑賞するはとても深い時間になります。
ぜひみなさんも実際にお越しいただいて、感じていただけたらと思います。
こちらの展示明日13日までです。