『発光』
2022.3.24 - 2022.3.26
[ WEST 1-G ]
詩・陶器・写真・服飾さまざまな種類の作品を堪能できるこちらの展示。
15歳から作り続けたという作品達が、語りかけてきます。
「流動」
50枚もの白い生地を縫い合わせて作られたワンピース。
メートル数でいうと20メートルもの長さの布を使用しているそう。
とても重そう。。。。
ダンスをやっているという作家さん。
作家さん自身が表現者となり、制作された衣装を操っています。
動きによって全く異なる表情、形。
光や影によって色合いも変化し、ただ「白いワンピース」というカテゴリーには振り分けられない、まさしくアートな作品。
ワンピース自体かなり重いようで、操るのも至難の技。
しかし風を感じながら舞う彼女の姿はとても軽く、重力を感じさせません。
「皮膚透過」
コロナの自粛期間中に制作したというこちらの作品。
三ヶ月じっくり時間をかけて作ったそうです。
染めからご自身でなさっているそうで、絶妙なグラデーションのカラーが、体の皮膚から透ける血管や体温のように見えました。
今回いのうえさんの展示会で特に印象的だったのが、作品それぞれのキャプション。
キャプションには詩が書いてあり、言葉として、形をして「皮膚透過」を味わうことができます。
学校の授業で作られたというこちらの作品。
一番上の絵画は、「エロス」をテーマに作った課題だそうで、彼女の思い描くエロスに思わずうっとり。空をみながら吸い込まれていく様子なんだとか。
一年もの時間をかけて向かいに向き合って制作された作品。
深さを感じます。
陶芸の作品は柔らかさがあり、カラダのオブジェは思わず触れたくなりました。
まだ18歳という若さで、自分の世界を確立していらっしゃる、いのうえさん。
彼女が今までに見てきた情景や思いを覗き見できる、そんな展示になっています。
詩や服飾、そしてご自身も踊るという形で表現をなさっていて、表現の可能性や方法は無限だと改めて教えていただきました。
これからの活動がとても楽しみです。
いのうえまほ
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