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m + m 『27才の自由帳』

m + m 『27才の自由帳』

2020.9.19-2020.9.22
[WEST 1-A]

未だ見ぬ30代、未だ実感が湧かない20代後半という非常に微妙な年齢。
「27才」は、脂が乗った年齢のような、でもなんとなく生きづらさを感じるような、第2の思春期を感じさせる年齢のようにも感じます。
26才と28才の間、27才のリアルが閉じ込められた2人展が開催中です。


淡色で優しい色合いでキャンバスに描かれているのは、1人の女の子。
こちらはmacoさんによる絵画作品です。
それぞれの作品のタイトルに込められた心象表現は、優しい色合いから様々な心もようを映し出します。


一輪のチューリップにつやつやときらめく背景。
ピンクのチューリップはかわいらしくて意志が強い。
キャプションに込められたメッセージは優しさと切なさが綯交ぜになった、どこか心がキュっとなる作品です。


一部ドローイングの作品も展開されています。
描かれる女の子に具体的な表情は描かれておらず、そこに様々な心情や感情を感じることができるのではないでしょうか。


そして会場内に情緒ある灯りを灯すのは、ガラス工芸作家のmiyabiさん。
ポイントで使用されているビビッドなカラーリングは一際目を引きます。
それでいて柔らかい印象の灯りは、夕暮れ時に家に帰った時のような安心感があります。


こちらの階段の作品は、影が非常に印象的。
「どこまでも続く階段。私は今どこにいるのだろう。」というメッセージからは、
その人生の苦悩とも言える葛藤が感じられます。
モノトーンで透明のガラスの階段は、そんな人生の困難を表現しているのでしょうか。


お二人の作品から共通して感じ取れたことは、「それでも続く日常」でした。
なんとなく毎日は進むし、楽しいこともある。けれど少し地に足がつかない、なんとなくふわふわとした日々。
柔らかく優しい世界観の中からは、そんな少しの虚無感も感じられました。
しかしマイナスのイメージは一切なく、その凪のような空気感が非常に心地の良い空間です。
27才の自由帳。あなたが感じる、または感じた27才はどのようなものでしょうか。

本展は9/22(火・祝)まで。

作家詳細

maco:@Dewoody7
miyabi:@miyabi0118

<スペース詳細はこちら>

[WEST 1-A]

staff kome