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スズキ カオリ / Lisa Doteuchi 『秘月 - hizuki -』



スズキ カオリ / Lisa Doteuchi
『秘月 - hizuki -』
2020.8.11-2020.8.14
at WEST 1-A

ともに初めての展示というスズキカオリさんとLisa Doteuchiさんによる2人展『秘月 - hizuki -』は、絵画と写真で異なる形態の作品同居する統一感のある展示となっております。

「目に見えないものの先には何があるのか」を、それぞれが問う作品が並んでいます。



展示スペースでは絵画作品のLisa Dteuchiさん、写真のスズキカオリさんと区画がはっきりと分かれておりますが、モチーフが違えど不思議と統一感があります。

スズキさんは全体のトーンにほの暗さがあり、Doteuchiさんの作品は世界観にどことなくダークさが感じられます。




Lisa Doteuchiさんは人物をモチーフとした作品をメインに描いております。
絵に描かれている人物は男性であったり女性であったり、中性的な魅力を持つ人物ばかり。

じっと1点を見つめる視点や表情からは感情が読み取れず、それが鑑賞者の想像を掻き立てます。



どこからか伸びてくる多数の腕に覆われたこちらの作品。
その全ては真っ白で、現実にはないものだとわかります。

まるで目に見えない何かにがんじがらめになっているようで、頭の中に渦巻く苦悩や葛藤が可視化されているかのようです。



スズキカオリさんは、夜の路地や街の中のわずかな光を捉えた一連の写真を展示。
一般的な「夜景」ではなく、ともすれば見過ごしてしまいそうな光の断片をすくい取るように蒐集しているようです。




スズキさんの写真には、ほぼ全て人らしい人は写っていません。
ですが、民家から漏れ出てくる明かりからはたしかにそこにいるはずの人の営みがあり、見えているもの以上の何かの存在を示唆しています。

水たまりに反射する光や信号が放つ人工的な光からも、その場所に潜む目に見えない何かの気配が感じられるようで、寂しさの中にも希望が見えてくるようです。


お二人にとって初めての展示ということですが、世界観が統一された見応えのある展示です。8/14(金)までの開催となりますので、気になった方はぜひご来場ください。


プロフィール

Lisa Doteuchi...東京生まれ、東京育ち。某美術専門学生。人間の様々な、感情や愛を、表現し、この世に残したい。そして、あなたの心のモヤっとしたものが、浄化されますように。私は、その力になりたい。

スズキ カオリ...東京生まれ、東京育ち。感情的な写真を中心に撮影。目に見えるものが全てなのか?疑問を解消するために撮り続ける。私の目の前の全てを記録に。


【展示スペース:WEST 1-A】