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大島真理 『再生』



大島真理 『再生』
2019.9.28-2019.10.2
[EAST 102]

キャットストリートをずっと歩いた先に見えてくる、和紙と灯りによる、柔らかく温かい光が優しい空間。
季節は秋。涼やかな夜風が気持ちのいいこの季節に灯る灯りもまた、心を穏やかにしてくれます。
大島真理さんが描き紡ぐ優しい空間へ是非お立ち寄りください。




展示会タイトルにもなっている『再生』は、今回の展示のテーマでもあるそう。
さらに、会期の季節である「秋」をテーマに織り交ぜ、制作を行われたそうです。
スペース内に入り、提灯型のフォルムが優しい印象を与えるこちらの作品。
和紙独特の透け感が非常に美しく、どんな様式の部屋にもマッチする和モダンな一作です。



そしてこちらのスタンドライトは大島さんがよくパターンとして用いられている、筆で描かれた楕円形がぽこぽこと彩りを添えます。
こちらの作品だけではなく、他の作品も秋を彷彿とさせる落ち着きのある配色が用いられており、作品によってそれぞれ違った美しさがあり、見ているだけで心が落ち着きます。



元々は油絵を始め、平面作品を中心に作品を制作されていたそう。
こちらの和紙の作品はアクリル絵の具やスプレーを使用して絵付けをされているそうです。
このように平面作品としての和紙は、立体作品で用いられていた和紙とはまた違う表情が感じられ、抽象的な絵画作品としてのイメージが立ち現れます。
路面に面したこの102のスペースは、ガラス扉を解放するとそよそよと気持ちのいい秋風が吹き込み、幾重にも重ねられた和紙がそよそよと揺れる印象は花畑に風がそよいでいるよう穏やかさが感じられます。



そして大型の作品も。厚手の和紙を使用して制作された一枚。
凹凸感が特徴的な海外製の和紙を使用されており、よく見ると和紙そのものに葉っぱがそのまま埋め込まれていたり。
赤の絵の具が散りばめられているのは、大きな木の下から上を見上げると、葉っぱにまぎれて赤い実がぽつりぽつりと成っている様子を表現されているのだそう。
スタンドライトのほのかな灯りの元、柔らかく、そして静かで上品なパッションも感じられる作品です。

今回は夕方にスペースにお邪魔しましたが、日中もまた違う表情を見せる大島さんの和紙作品の数々。
優しい風が吹き込む空間に自然と足が運び、その温かな灯りに心が癒されていきます。
大島さんも在廊されておられるので、是非直接お話を聞いてみてはいかがでしょうか。

本展は10/2(水)まで。



<スペース詳細はこちら>

[EAST 102]

staff kome