zukky 『私の居場所』
zukky 『私の居場所』
2019.9.21-2019.9.23
[EAST 303]
人は、日々その感情に向き合い、付き合いながら生活を送っています。
スペース一面に並べられた白い髪の女の子は、zukkyさんの感情の代弁者とも言える存在なのだそう。
あなたの心の中にも彼女は存在しているのかもしれません。
この少女像は、意図してキャラクタライズしているわけではなく、自分の感情を表現に落とし込む際に、自然とこの白い髪でボブの青いワンピースを着た少女を描いているそうです。
こちらの《思想》という作品は、パンジーの花言葉からタイトルを付けられたそう。
花が少し枯れていたり、芽吹いたりする様子が描かれているのは、その思想の移り変わりを表現されているそうです。
そしてこちらが今回の展示のメインビジュアルにも採用されている作品。
今回は2点を除き、その他は約10ヶ月間に制作された新作をご準備されたそうで、この《私の居場所》という作品は、その10ヶ月間でzukkyさん自身に起こった出来事を表現されているそう。
机上に並べられているあらゆるアイテムはその出来事を比喩したものだという。
どこか自分を客観視しているような、自分自身の心の葛藤など様々な感情が混ざり合っているようにも感じられます。
一方、ミニ原画は特にテーマは設けず、自分がその場で描きたいものを自由に描いていらっしゃるのだそう。
こちらの一番手前の作品は、会期中に描かれたのだとか!
会期初日を経て、じんわり嬉しくなった気持ちをそのまま表現されたのだそうです。
見ているこちらまでほっこり優しい気持ちになりますね。
こちらのシートの作品群もまた、あらゆる形で白髪の少女が登場します。
少し沈んだ気持ちだったり、ポジティブな感情であったり、zukkyさんご自身の生の感情がありありと描かれている様子は、自分自身にも投影することができ、痛いくらいにエネルギーが伝わってきます。
誰もが持ち得る感情は、流動的で、自分が思っている以上に気まぐれに移り変わります。
そして、誰しも一度はその感情に悩み苦しみ、喜び悲しんだことがあるでしょう。
zukkyさんが描く少女は、ご自身の代弁者でありながら、その他の「誰か」の感情の代弁者でもあるのだなと感じずにはいられませんでした。
本展は9/23(月・祝)まで。
ただ静かに佇む女の子と、真正面から向き合ってみてはいかがでしょうか。
URL:http://zukky.moo.jp
<スペース詳細はこちら>
[EAST 303]
staff kome