Jun Hiroyama
『Me; Myself』
2019.7.9-2019.7.11
at WEST 1-G
雨続きのジメジメとした天気が続く中、静かに時間の流れに浸れる展示が始まりました。
Jun HiroyamaさんによるDFGでは初となる個展が開催中です。
WEST 1-Gという小さな展示スペースに4点の作品で構成された本展示。
『Me; Myself』というタイトルから想像できる通り、自分自身と向き合い、自身の内面を映し出しているかのような作品が並んでいます。
画面構成はとてもシンプルで、モチーフも最小限。
描かれているものの情報が少ないからなのか、どこか現実感を欠いた想像の風景のように感じ、それが作家自身の心象風景であるような印象を受けます。
てっぺんの割れたスノードームと、傍に金槌が描かれた作品。
背景に滲む影はHiroyamaさん自身のものと想像できます。
Hiroyamaさんはこの展示を「自画像のコレクション」を位置付けています。
そのテーマに則ってこの作品を見てみると、うっすらと写る影こそがこの作品のメインのモチーフであり、壊れたスノードームと金槌、そしてこのシチュエーションはそんな自身を構成する要素でしかないのかもしれません。
窓際にはたくさんのドローイングで構成された作品が展示されています。
支持体が半透明のため、光の具合によって見え方が変わり続けるため、この窓も含めて一つの作品として見ることができます。
画面左側の小作品群は一見不規則に並んでいるように見えますが、じっくり見てみるといくつかのピースが対になっていることがわかります。そして目や鼻、口、耳など顔のパーツを描いたものが散りばめられており、これもまた自画像であることが時間とともに見えて来ます。左の小作品群で具象的なアプローチを、右側の作品では抽象的なアプローチでモヤモヤを抱えているような自身の内面を表現した作品と捉えることができます。
順路を辿って一番最後に並ぶ展示作品も、ある仕掛けが施された絵画作品です。
ぜひ足を運び、実際に作品を見てみてください。
展示は7/11までの開催となります。
<スペース詳細はこちら>
[WEST 1-G]
staff isaka