『『花と少女と風景と…』』
Luke uehara
2019.6.3- 2019.6.9
[WEST 1-B]
長年絵のお仕事に携わってきたLuke uehara さんの集大成でもある初個展が開催中です。
会場内ではデジタルイラストをメインに展示されています。
ちなみに学生時代は油絵を学ばれていたというLukeさん。
温かみがありながらも重厚な着彩とモチーフの存在感は確かな技術に裏付けられたもの。
荘厳で美しい世界をどうぞご覧ください。
自分の絵はオーソドックスなものと語るLuke ueharaさん。
キャラクター造形や奇抜な色彩で個性を表すことは簡単ですが、
オーソドックスなテーマで自身の個性を表現することが1番難しいこと。
Luke ueharaさんの絵の魅力は無駄がないながらも込められた情報の密度の高さによる説得力があります。それにより、作品の物語性に厚みが生まれています。
さらに空間構成が非常に素晴らしく、画面を隔てた更に向こう側の空間が見えるようです。
こちらの作品は海外の方に非常に好評だそう。
パチパチと火が爆ぜる暖炉の側、少し眠たげな目で読書をする女性。
外はしんしんと雪が降り、窓辺で寝そべる猫の様子から室内が心地よい暖かさであること
が想像できます。
アンドリューワイエスのように素朴で、画面の中の人物たちの生活の匂いや空気が伝わっ
てきます。
Lukeさんの描く人物、特にアリスは、漫画やアニメ特有のキャラクター造形というより、リアルの人物に近いような気がします。アンニュイで、ちょっと皮肉げなアリスの表情は
海外のスクールドラマに出てくるようなツンと澄ました生意気なティーンのよう。
けしてかわいいだけじゃない、感情豊かなアリスに思わず心を鷲掴みされます。
人物描写ももちろんですが、何よりも空や雲の表現が素晴らしい。
写真だとわかりづらいのですが、手前の雲は油画で描いたかのように荒々しい筆跡で表現
されています。大気の流れに乗り羽ばたく飛行船、そして湧き出るような雲の迫力に圧倒
されます。
学生時代、静物や風景画を中心に作品制作していたという彼女の真骨頂でもある作品です。
アナログからデジタルに以降したのはいつですか?とお伺いしたところ、
デジタルが主流になる以前からだそうで、まさに今のクリエイター戦国時代の先駆けとも
言えるかた。
お仕事だったり、過去のことだったり、様々なことをお話してくださったLukeさん。
当時のクリエイター事情や学生時代の貴重なお話はお伺いしていてとても楽しかったです。
今回の展示は東京から引っ越すことを機に行うと決めたそう。
なのでもしかしたら東京での個展は最後かもしれないと語るLukeさん。
しかし絵は描き続けますととても朗らかに語ってくださいました。
仕事として絵を続けることってとても根気がいると思います。
最新の技術を学ぶことを怠らず、常に業界の最前線でい続けるLukeさんのお姿を見ると
自分もこんな風に自分が若い時に決めたことを続ける人生を歩める大人になりたいと
思わずにはいられませんでした。
会期は6/9まで。どうぞお見逃しなく。
作家紹介
Luke uehara
初めまして、Lukeと申します。今回の展示は、自分にとって初めても試みです。
学生時代は油絵を描いていましたが、今はPCでイラストを制作しています。
そのPCでの作品を過去から今まで集めて…の個展です。
自分のオリジナル絵制作、ゲームカード絵の制作等 行ってます。
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staff minako