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タナカユウジ 慶 涼平 『3人展』

『3人展』
タナカユウジ 慶 涼平
2018.6.29 - 2018.7.1
space : WEST 2-A



高校時代に共に美術を学んだ3人による合同展示が開催中。
卒業後、それぞれの表現を進む3人の現在地点にご注目ください。


京都の同じ高校で学んだ3人。
現在、慶さんは東京で、タナカユウジさん、涼平さんは京都を拠点にそれぞれ活動。
今回、「東京で作品を展示してみる」ということで久しぶりに3人は「再結成」、
デザインフェスタギャラリーでの展示を企画されました。

それぞれに興味深い制作活動をおこなう3人の作品を一部ご紹介します。

 タナカユウジ


森の中を舞う綿毛、その先で視線を交じ合わせる女性。

移り変わるアニメーションシーンのように連ねられたシリーズ作品。
現在、デジタルでの表現をいろいろ試しているというタナカユウジさんですが、
今回の展示ではアナログでデジタル的な表現をすることに挑戦しています。


作品は、どれもアニメーションの1コマのように縁取られているのが特徴的でおもしろいです。


イラストは写実的かと思いきやファンタジーやデザインの要素が取り込まれ、
作家独自の作品の魅力が表れています。


京都の街を観光する女性でしょうか。
こちらはデジタル。
80年代風のファッションとグラフィックが組み合わされた新鮮でかっこいい作品です。

デジタルとアナログの表現方法を横断しながら今後どのような作品が生み出されていくのか楽しみです。


涼平


涼平さんにとって、絵画を描くことは自身のなかに存在する「世界」を確かなものにすること。
絵画作品は世界を表現し、説明、記録するための手段なのです。

二酸化炭素を吸収し暗闇を吐き出す樹林のもとにある町では、
人々は特殊な方法で光を貯蔵しておかなければなりません。
そして人々は香りによってコミュニケーションをとっています。


香りを司るのは、この地域では重要な役職。
香りによって外敵の侵入も防いでいます。

初めて出会う世界に見る人は魅了されます。
ぜひ作家から直接その世界についての話を聴いてみてください。
絵画が表現し、説明、記録するための手段なのだということがわかっていただけるはず。


板への彩色のほか、ダンボールに描くことも好きだという涼平さん。
ダンボールをランダムに切り出し、下地が敷かれた部分にのみ現れる世界。
その危うい領域に垣間見える「記録」は、発掘された古代壁画のように、
見る人を「この世界を脳裏に焼き付けなければ」という気にさせます。


慶 

黒い背景に浮かび上がる若者たちの肖像。
背景の物語を取り除くことで、人物の外見から内面へと作家の視線はフォーカスしています。


これまで作品のスタイルをさまざま試すなかで、
現在一番心地よく描けるという作品のスタイル。
仕上げにニスを塗ることで、作品は作品として定着し、
彩度増した黒と、陶器のような艶やかさによってその存在感が強まります。


ポートレート作品のほとんどに実際のモデルが存在する中、
もっとも大きく描かれた彼女にはモデルはいません。
慶さんが今回初めて挑戦したという大型の作品。
彼女から放たれる存在感をぜひその前面に立って感じて欲しいです。


タナカユウジ 慶 涼平 『3人展』は7/1までの開催。
普段東京で発表されない作品もあります。この機会をお見逃しなく!

タナカユウジ 
Twitter→@ka_mo_ga_wa_

涼平     
Instagram→sasakiryohe

慶      
Instagram→yan___k


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staff shimada