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Michael J Wright 『Tokyo Dreaming -Faces of the Rock Garden』



Michael J Wright
『Tokyo Dreaming -Faces of the Rock Garden』
2018.5.7-2018.5.9
at WEST アートポケット

オーストラリアから来日中のフォトグラファーMichael J Wrightさんの個展が、現在WESTアートポケットで開催中。

作品に込められたメッセージを紐解いてみると、そこにはご友人との暖かな交流と友情が垣間見えます。





この古代遺跡の中に立ち並んでいそうな人形たちは何だろう?

実はこれこそが、今回のMichaelさんの作品の主題。
こちらの彫刻作品はすべて、インドで活躍していたご友人の彫刻家Nek Chand氏によるもの。
この写真作品は彼の仕事と深い友情に敬意を表し、没後3年の節目として開催した個展となります。




深いジャングルを抜けるとたどり着く古代遺跡のようなこの場所は、the Rock GardenというNek Chand氏の作品を集めた屋外ギャラリー。北インド地方に位置し、約90エーカーにも及ぶ広大な土地を持つこの屋外ギャラリーには、一日に9000人もの観客が訪れるそうです。

Nek Chand氏は自宅近くに散財する割れた陶器の欠片や自転車のフレーム、珍しい形の小石などのゴミを集め、この作品に命を吹き込みました。




そんな氏の作品とものづくりに対する姿勢に感銘を受け、彼の作品を写真に残したのがMichaelさん。Michaelさんが初めてNek氏の作品を見にこの地を訪れたのは14年前のこと。それからNek氏との友情は彼が亡くなるまで続きました。

このMichaelさんの作品は、偉大なる彼の功績を写真家である自身の作品の中に残し後世に伝えるという、最大級の友情の証と言えます。




写真を手に持つのが彫刻家Nek Chand氏、写真の中の左側の男性がMichaelさん。

写真の中の人形たちは、実にさまざまな顔を持っています。
なかにはこの写真の中のNek氏のように、笑顔にも似た柔らかい表情の作品や、とぼけた顔、何か物思いにふけっていそうな顔など、一つひとつに命が宿っているかのよう。

その作品たちをただ記録するのではなく、一体一体に親しみを込めて、この場所に生きているかのように丁寧に写真に収めた作品からは、MichaelさんのNek氏と彼の作品に対する尊敬の念がはっきりと伝わってきます。


展示は明日までとなりますが、お近くにお立ち寄りの際は是非足をお運びください。


Michael J Wright
http://studioofobjectiveart.wordpress.com

>>> 展示スペースの詳細はコチラから