吉田 和『Digital Embodied.』
2018.5.16 - 2018.5.22
[WEST 1-G]
3DCGとDTMを使って空想した様々な情景を具現化。
抽象的なものから写実的なものまで、モチーフも人物から風景までと様々。展示作品は全てPCで作成したCGを印刷したもの。スペース内を流れる自作の音楽を背景に、空想世界をお楽しみいただけます。
スペース内に入るとA3大の額装された作品が所狭しとディスプレイされている様子が目に入ります。一見すると写真のようにも見えますが、これらは全てPCで制作されたものです。全てが数字の羅列であるデジタルデータですが、水彩画のような人が創り出した温もりを感じていただけます。
《青いステンドグラス》
スペースをぐるぐると見て回るうちに青空や窓、空を見上げる人物が度々登場することに気がつきます。お尋ねすると青空や廃墟、空を見上げるという行為をモチーフにするのがお好きなのだそう。こちらは廃墟のような建物の中で大きなステンドグラスの前に立つ女性が描かれています。ステンドグラスはその所々が向こう側の空が透けて見えており、差し込む日差しが女性の存在を強調して、寂しさや微かに感じる懐かしさを照らし出しています。
《夏の日の思い出》
階段を降りる人物が立ち止まり振り返って青空を見上げています。空には入道雲のような大きな雲が浮かんでおり季節を感じさせます。灰色のコンクリートに切り取られた鮮明な青空が強調されています。見上げる人物はどのような心情でどんな顔をしているのか、一貫して寂しさや郷愁を感じてしまいます。。
《秋桜》
こちらはこれまでとは対照的に、見上げる人物を上から捉えた作品。
寂しさや懐かしさといったものを感じさせつつも、鮮やかな明るい色彩によって描かれているためか、暗い印象にはなりません。PCで制作していながら水彩画のような雰囲気を感じるのは吉田さんの作品がアナログな絵画を指向しているから。
スペース内を流れる吉田さん制作の音楽もその世界観に迫るものとなりますので、作品と合わせてご鑑賞ください。
スペース内にはA3大の額装品約15枚のほか、小さめの作品も販売されています。
是非お近くでご覧いただければと思います。
展示は5/22(Tue.)までとなります。
ご来館お待ちしております。
-出展者-
吉田 和
3DCG & 音楽(DTM) Artist
心をそっと揺らす作品を目指して、創作しています。
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