榎本 大翔 梁川 慶亮
『fashion』
2017.11.6-2017.11.10
at WEST 1-A
関西出身の二人のアーティストによる二人展。
1-AというDFGでもっとも小さなスペースで圧倒的な物量の作品が展示されています。
先にお断りしておきますが、この記事で紹介する作品はほんの一部です。
榎本 大翔
『fashion』というタイトルの本展示。
ファッションというとまず思い浮かぶのは服飾ですが、
より広い意味でfashionを解釈し、それぞれが自分なりに向き合って制作したが並んでいます。
学校ではもともとイラストレーションを学んでいたという榎本さんですが、自分の表現を追い続けた結果、立体作品を制作するようになったとのこと。
見て分かるとおり時間の経過、制作の過程がそのまま表現されたような地層を思わせるこちらは、紙などの素材、廃材を溶かして象ったもの。
まるで修行か鍛錬のように長い時間をかけ、自分の納得する形を作り上げていったと言います。
現代アートの世界では新しい技術を取り入れることで今までにない表現を獲得する、テクノロジーの融合が昨今のトレンドとなっています。
榎本さんは今回、自分にとっての"fashion=流行”とは何であるかを問いかけ、そんなトレンドとは相対する紙(=アナログな素材)を用いてこのテーマへ回答しています。
写真の作品も一つの書籍を溶解し、求める形が出来上がるまでなんどもトライし続けたもの。
思い描いたものを表現するのではなく、偶発性と自身の感覚を研ぎ澄ませた結果表出した作品と言えます。
梁川 慶亮
榎本さんと大学の同期だった梁川さんは、これでもかというほどの点数のイラスト・ドローイング作品を出品。
部屋一面に並んでいる作品は、本当に同じ人が描いたものなのかと疑ってしまうほど多様なスタイルで描かれています。
そもそも二人の共通点が「ファッションが好きなこと」だったというところから決まった展示タイトル。
それを表すかのようにファッションポートレートのイラスト作品がずらりと並んでいます。
全体を通して引き出しの多さに驚かされますが、梁川さん自身、以前は器用貧乏であることがコンプレックスだったのだそう。
たしかに器用貧乏と書くとネガティブな印象を与えがちですが、それはつまりなんでもできちゃうということ。現在はその「なんでも」をとことん突き詰めていこうと制作に取り組んでいると語ってくれました。
左から梁川さん、榎本さん。
二人ともスタイリッシュで、作品に向き合う姿勢はどこまでもストイックです。
展示は11/10(金)まで開催中です。
冒頭にもお伝えした通り紹介した作品は本当にごく一部。
ぜひご覧ください。
榎本 大翔
https://twitter.com/ekusia3oti/
梁川 慶亮
https://twitter.com/kyoukaraomoide_/
【 展示スペース : WEST 1-A 】
aouthor : isaka