割田 羽
『こいこい』
2017.10.8-2017.10.10
at WEST 1-D
「こいこい」というフレーズを聞いてピンとくる人も多いはず。
割田 羽さんの個展作品販売には華やかな世界が広がっています。
昨年春にもDFGで個展『星雲』を開催した割田さん。
今回の個展は前回の展示とは一味違った趣向の作品が並んでいます。
展示タイトルになっている『こいこい』といえば?
ご存知の方も多いと思いますが、花札ですね。
写真でもご覧頂ける通り、作品のタイトルキャプションの脇にそえられています。
花札を題材とした作品が、文字通りスペース全体を埋め尽くさんばかりのボリュームです。
一つひとつの作品にはモチーフとなる花札が提示されていて、、、
こんな感じの作品に。
スペースを入って右側の作品はどれもサイズが大きめなのですが、
すべて切り絵の作品となっています。
元となる花札をそのままなぞるのではなく、独自の色彩感覚で鮮やかで荘厳な平面作品に仕上がっています。
ちなみにこれ、一見すると「あのよろし」と読めますが正しくは「あかよろし」。
『あか=明らかに』、『よろし(宜し)=良い』で、現代語に訳すと「実に素晴らしい」くらいの意味となります。
対面には切り絵作品とは対照的に落ち着いたトーンの平面作品全24点が並んでいます。
こちらは紅型<びんがた>と呼ばれる染物作品。
紅型とは沖縄で発祥した唯一の染物で、京友禅、加賀友禅らと並び称される日本の代表的な染物だそう。琉球王朝の時代から数えると800年もの永きにわたり受け継がれている伝統的な工芸品です。
こちらの作品もまた花札をモチーフにしたもの。
対面の切り絵作品と比較してみるととても面白いです。
もととなる花札は同じでも全体の色調が対照的で、なおかつ染物特有の素材感が華やかな花札の「和」の世界観を引き立てています。
「個展作品販売」の名の通り、展示されている作品は全て購入可能。
それも手の届く範囲の価格となっております。
本日が最終日となりますが、気になった方はぜひ実際に会場で作品をご鑑賞ください!
【使用スペース:1-D】