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リアル抽象アート企画展「AbstractQ -抽象アート向上委員会-」



AbstractQ -抽象アート向上委員会-
会期:2016.10.8 - 2016.10.10
SPACE : WEST 1-B

総勢九名の抽象アートが集まった展示会です。

< 出展作家 >

アラカキアイ http://arakakiai.info
カズキヒロ http://www.haioi.com
まつしたるな https://twitter.com/_____lunap







「Rising Sun」と名付けられた本作を眺め、
思い出したのはムンクの「moon light」でした。
漫画「ハチミツとクローバー」内でも取り上げられていましたね。

イメージの次元の話ではありますが、
本作は、そのムンクに近しい眼差しを感じました。






感想を言葉に置き換えようとしたとき、
もう少しで掴めそう という手応えを感じました。

特に写真内の上段右側と中央の作品。
その感触、具体性を伴った理解というよりは、
絵画作品の内部に溶けた溶質を、再結晶するために、
必要な情報を手に入れられるような。





 ライフワークで線描画を制作し活動しています。
自然界に存在するフラクタル構造、偶然による造形等からヒントを得て、
自動筆記による独自の線と造形を描きます。
抽象的かつ有機的な造形から放たれるパワーと美を追求しています。


私たちが知っている物事の多くは表層であって、
とても大きな枠組みの概要に過ぎない。
知っていると思うことは容易いが、理解にはほど遠い。
まずは対象の構成要素と性質の把握から始めるべきなのだろう。
ならば意識すべきは、不定の感情ではなく、不動の情報である。






半紙を使用したコラージュ作品を出展されているNattsuさん。
本展では「抽象アート」というテーマに則して、
具体性を極力排除し、抽象的な画面構成を試みました。

本来持っていた外殻を脱ぎ捨て、
本来の用途とは異なる異物としての外殻が持つ色彩を用いることで、
対象を再構築しようという試みであると考えます。

私たちは、色彩が人物に与える心理的影響を深く学ぶこともなく、
なんとなくでも、色に対する共通のイメージを持っているかと思います。
(もちろん、個々の生活環境に依存しますが)

それは火、水、木、土、光、影、空といった、
自然に発生した物質や現象からの影響が大きいことでしょう。


突き詰めて長考すれば、多くの作品は、
欲望や目的といった具体的なイメージは大なり小なり見えてくると思うのです。

本展示会はゴリゴリの抽象絵画だけでなく、
一見、具象絵画も並んでいます。
そこから考えると、広く「抽象」という言葉・概念に触れる機会を、
提供したいという企画者の想いが際立ちます。

具象と抽象というカテゴリ分けは、知識と認識の能力に依存してしまうわけで、
どうしても判断が曖昧にならざるを得ません。
だからこそ、本展示会「リアル抽象アート企画展」に対しては、
スタンスを念頭に鑑賞頂きたい次第でございます。

作品展数、とても多いです。

AbstractQ -抽象アート向上委員会-
会期:2016.10.8 - 2016.10.10
SPACE : WEST 1-B