明治学院大学写真部(MGPC) 『明治学院大学写真部 卒業展示』



明治学院大学写真部(MGPC)
『明治学院大学写真部 卒業展示』
2016.2.23-2016.2.28 at EAST 201 202

『卒展は終わりですか?始まりですか?』
ほとんどの大学が春休みとなるこの時期、
ギャラリーは学生さんたちの卒業展示で賑わいます。

学生生活最後、集大成として4年生が音頭をとり催された明治学院大学写真部の展示は、終わることに対する感傷や始まりへの期待、不安、そのすべてを作品への情熱に昇華させた作品が並びます。





佐藤颯哉/イデアの表象

3枚からなる組作品。
被写体との距離感が遠いもの、近いもの、その中間とバランスよくセレクトされています。
『表象』を捉えるには絶妙の距離感。
表情から感情を読み取るのに、余地を与えています。


Laugh away/岡真紀

いまこの瞬間を捉えたというよりは、
ぼんやりともの思いにふけっている時間にふと思い出す在りし日の風景のような、
淡いイメージの作品。

卒展というテーマに則れば、別れもそれについての感傷も笑い飛ばしてしまうような、そんな日々の記録のようにも見えます。




内海航/雨の思い出

こちらは2年生の作品。
単館系のミニシアターのワンシーンのような空気感です。

背景のビル、男性の身に付けるデニム、ワンピース。
ブルーが鮮烈に目に飛び込んできます。


奥暁はじまりとおわり おわりとはじまり

『はじまりとおわり おわりとはじまり』と題された組作品は、
もっともこの展示を象徴している作品なのではないでしょうか。

新しい環境へ駆け出すかのように、制服を身に纏った高校生が海辺に舞う写真と、
期待と表裏一体の不安を背負い、次の一歩を踏み出す大学生とおぼしき青年の写真が描き出すコントラストは、ストレートにタイトルを表現しています。


鈴木希望/groove

対照的にこちらの作品は1年生の鈴木希望さん。
一目見て組写真としてのセレクトの妙に驚きました。

おそらくはそれぞれがぶつ切りにされた瞬間の集合体であるはずが、
ショッキングピンクでくくられた6枚の写真は一つの日常を表現しています。




岡田知緋乃/河川敷にリボン

これ1枚で映画のポスターになってしまいそうな強度の作品。
ブックで見るとさらにストーリーを深堀りできます。

主要被写体以外、背景も通行人もすべては舞台装置。
小説のページをめくるような感覚で、ブックを観賞しました。




飯嶋由里子/GIRL

女性が撮る女性のポートレートほど、美しいものはありません。
「女性ならではの視点」という言葉を、この作品にこそ使いたい。

ここまでの3作はすべて1年生による作品。
どの作品からも、もう何年も写真を撮り続けているかのような風格が漂います。


012_池上桃子白石菜摘子_呼び起こされる身体

社会的・政治的問題についてダンスを通して堂々たる生命を発表するダンス集団Awaken Dance Theterのリハーサル風景を、池上桃子さん、白石菜摘子さんがそれぞれの視点から記録した作品群。

彼らのダンスと同様に、瞬きすら惜しいほどに夢中でシャッターを切る撮影者の衝動が込められたドキュメンタリー写真です。圧倒されました。




『卒業』というテーマに真摯に向き合った4年生と、
そんな4年生の門出を盛り上げるように、作品を持ち寄った在校生。

表現するものはもちろんバラバラで、だからこそ濃密で、単なる『卒業展示』の枠で括るのも憚れるくらいの素晴らしい展示でした。




明治学院大学写真部(MGPC)

 

【出展スペース:EAST 201 202】
http://www.designfestagallery.com/space/east201?n=east201&sp=201&b=EAST
DF STAFF isaka