劇団キチ
『キチキチルーム』
2015.12.5 - 2015.12.13
「劇団」とは名が付きますが、立体作品,絵画、写真などオールジャンルのアート作品展。
ギャラリー内でももっとも小さいスペースに溢れんばかり皮肉のをこめた作品が集まりました。
作品店数は多くないものの、一つひとつの持つメッセージ性、説得力はとても強く、見入ってはウンと頷いてしまうものばかり。
こちらの作品、タイトルは『量産型女子ボックス』。
粘度で象られた女性像の表情はどこかぶっきらぼうで、箱の側面には女性誌のものと思われる切り抜きがところどころに貼られています。
これまたアイロニカルなタイトルの『リクライニングシート利用許可証』。
新幹線でも飛行機でも、後ろの人に迷惑になるんじゃないかと気にするあまり、シートを倒せないって人が多いですよね・・・。
僕もその一人なのですが、そんな日本人のメンタリティーやそう感じさせてしまう雰囲気を作り出していることに対するアンチテーゼとも言える作品です。
『嫌いな上司の顔と反対の顔』。
にこやかに笑う表情と、抽象的に描かれる本性の隠れた表情。
一番大きく描かれているのが『上司』の顔でしょうか。
鬱屈した想いを晴らすかのように豪快に描かれています。
『軽自動車(ブラック)×金髪=?』。
たまに見かける、かな・・・?
ある意味この作品が一番象徴的かもしれません。
「普通」であることが美徳とされる日本社会に対するダイレクトで強烈なメッセージです。
普通の公園を背景に普通のスーツを着た普通の女性。そして普通の選挙ポスターのようなデザイン。女性の表情はきっと愛想笑いなのでしょう。
近年は落ち着きましたが、一時期話題になったモンスターペアレント問題に対する作品。
まるで怨霊を封じるかのようなお札の数々には『怪物保護者封印』の文言が記されています。
ストレートに現代社会に対する皮肉を込めた作品展『キチキチルーム』。
「あるある」と納得させられてしまう作品や、シニカルなメッセージを込めた作品までさまざまに楽しむことができます。
今週末12/13までなので、是非ご来場ください。
【使用スペース:WEST 1-A】
DF STAFF isaka