東京工芸大学 UC 『写真がしたい。』



会期:2015.3.10 - 2015.3.16
スペース:EAST:301,302


EAST : 301,302 のスペースで開催されていた
東京工芸大学 UC 『写真がしたい。』
展示会終了後ではありますが、
ご紹介させてください。





「 Imitation 」宮脇 花実

本展示会は、写真を愛する
12名のカメラマンによる合同展示会です。

301スペースと302スペースでは、
ちょっと異なる雰囲気の写真作品が展示されています。
それぞれの会場から数点の作品をご紹介致します。



「 Imitation 」宮脇 花実


激しいフラッシュの光によって、
被写体の表面の色が所々、飛んでいる。

ファインダーを覗き込んだカメラマンの目にも、
こんな景色は写っていなかったはずだ。
「 Imitation 」過剰な光の侵入と獲得により、
最終的に出来上がったこれらの景色が、
本当だけど、本当ではないように思えたのかもしれない。



「 泣くかもしれない 」武島 藍子


感情が表立ったタイトル、良いと思います。
複数毎のプリントのコラージュ。

トリミングとは違う、ハサミの入れ方。
だって、あえて大切だった箇所を切り落としている気がするから。

重ねられて、見えない景色もあるけど、
充足と喪失の両方があって、やっと着地する。

幸せだから泣くかもしれない。
哀しいから泣くかもしれない。

どちらにのみ傾くものではなく、
ほんのわずかに、前者に近い。



「 闇から 」清水 真奈


黒いフレームの中、黒マットの中、闇の中。
周囲が闇に囲まれて、嫌でも重い感情を抱かせる。

長時間露光で捉えた、夜の街の軌跡。
薄暗く人気の無いどこかの通り。

夜の景色って、
真っ黒な海の中から一時的に表に出て来た
浮き島のようにも見える。

闇から這い出て来れたから、目に見える、
そんな気がして。



「 バックトゥーザフューチャー 」村田 直行


何かの写真が白色で隠されている。
僅かに顔を見せてはいるが、それが何であるかは判別できない。

ぶすぶすぶす、と突き立てられたピン針が、
天井からの光で面白い影の形を見せている。

それは、過去を隠し通そうとするようでもあり、
過去の記録に悪戯をしている様にも見える。



「 2014 」尾崎 聖也


計11点のプリントからなる今作から、
1点だけ取り上げさせて下さい。

とある女性と小さな男の子との関わり合いを
少し、高い位置から撮影した写真。

にっこり微笑む女性と、
表情はわからないけど手のひらを広げ差し出す男の子。

この男の子の表情が見えない点が、
なんか、すんごく興味をそそる。



「 黄色い線の内側 」神谷 美咲


黄色い線の内側、この言葉を聞くのは、そう、電車のホーム。
どこかに向かう為、だれかを待つ為に、
皆、内側に佇み、到着を待つ。

それぞれ、この待ち時間をどう過ごしているか。

それは、電車に乗り込み、到着駅に着く迄の間とは、
ちょっと違う、だから面白い。



「 針の進みはどこにある 」桑原 仁太


写真は只、ストップウォッチのスタートとストップを押すだけ。
その間に流れた時間はすべて、頭の中。

写真は「シャッタースピード」として管理された時間、
はじまりとおわりの間を連続して1枚に焼き込むもの。

一見、指定された時間の出来事が全て詰まっているように見えて、
そういえば時間そのものは、頭の中にしか残っていない。



「 風の迷路 」本間 高広


美しい作品の並びだなぁと思い、まずは一枚撮りました。

風という存在にとっては、至る所が通路であり、
考えを改めるならば通り道全てが、迷路とも言える。



「 風の迷路 」本間 高広


道路に見立てても面白い。
ここは風の通行量が多いから、一方通行だよ、なんて。

風の強さには揺らぎがある。
追い風を受けた場所で、
向かい風を受けることもある。

その経路に正しいも間違いもなくて、
何時だって、
風は迷路の中を彷徨う存在なのかもしれない。


東京工芸大学 UC 『写真がしたい。』 
会期:2015.3.10 - 2015.3.16


(ぱんだ)