桑沢デザイン研究所2年 沖田まはらさん / 3年 柳井栞さん
二人の女性アーティストによる創作ユニット
『Junni』の初展示が WEST : 1-A にて開催中!
在廊されていた沖田まはらさんからお話を伺いつつ、
作品を拝見致しました。
冒頭にも書きました通り、今回が初展示とのことですが、
さすがビジュアルデザイン専攻!
鑑賞される方を意識した展示レイアウトであることが随所で伺えました。
丁寧に作られたキャプション、
ユニット名のロゴやキャラクター。
キャラクターはよく見ると、
目元や胸元のロゴにも違いがあるんです。
沖田まはらさんの写真作品。
あそぶときも ねむるときも
いつでも 一緒 さみしくない
こころが チクチク 傷んだら
ほつれている 証拠だから
ほら 縫い合わせましょう 私たちの心
いつまでも わたしたちは
あの子の帰りを 待っている
Model
Urara Fukushima/Chihiro Shimohira
Direction
Mahara Okita
Special Thanks
Sachiko Okita
本展示会のテーマは『感情』×『ぬいぐるみ』
ご自身で制作された衣装をモデルに着用させ、
自宅で主人の帰りを待つぬいぐるみ達の様子を表現。
展示会場の天井からは、
作家二人の作品に相応しい色の毛糸が吊るされている。
沖田さんの作品の脇には、パステル調の糸。
それは、写真に映るモデル、人形たちを構成するものである。
女の子らしく、また人形らしい感情の表出とは
一体どのようなものか、想像してみる。
その答えは、映画トイストーリーのように、
持ち主が不在の時にのみ知ることができる。
だから、これらの写真作品はとても貴重で、
こっそりと静かに鑑賞頂きたい。
柳井栞さんの写真作品。
「わたしは他の人とは違うんだ」
中学二年生。わたしが最強だったころ。
個性がほしくて、人とおなじものは嫌で。
似合わないのに奇抜なアイテムを自身に縫い合わせて、
個性を無理矢理 繕った。
わたしって個性的でかっこいい。
嬉しくて楽しくて仕方がなかった。
本当の個性とは、つくるものではなく
自身からにじみ出るものだと気づいたのは
大人になってからだった。
キャプションボードには、赤いマチ針が突き立てられていた。
作品の舞台は、シンプルな白色の床、派手な赤色のステージ。
色のコントラストから個性が際立ち始め、
身に纏うファッションアイテム、装飾も個性を主張する。
二人のモデルは終始無口、口を閉じており、
人形であること、声帯を持たないことの現れかもしれない。
勿論、服や装飾品も声帯など持ってはいない。
声を上げられない彼女たちにとって、
ファッションは言わずとも語れる
大切なコミュニケーションツールだったのかもしれない。
会場の入口近辺には、
写真集やアクセサリーの物販コーナーもございます。
お気に入りのグッズ、どうぞお買い求めください!
プライスボード右下にプリントされた
作家のアイコンで制作者がわかりますよ!
Junni 『nui展』
会期:2015.3.23 - 2015.3.25