東京工科大学写真部
2015.3.5 - 2015.3.8
東京工科大学写真部による合同展示
今回はEAST : 303 + 304 の2スペースで同時開催!!
同日、他のスペースでも多数の写真展が開かれておりましたが、
中でも鮮やかに色付いておりました。
既に公開期間は過ぎておりますが、
ご紹介させて頂きます。
まずは EAST : 304 の様子をご紹介!
コンパクト会場内にぎっしりと詰め混まれたのは
暖かみを感じる色で構成された写真作品の数々。
Sho Kanaiさん「繋」
プライスタグを見つけた、古着屋でのワンショット。
革靴は似通った外見をしつつも、
つま先の形状、縫い目の位置といった
些細なポイントが表情を大きく変えるから面白い。
さて、「繋」というタイトルは一体何処から生まれたのか。
両側の羽根を閉じる為の靴ひもか。
それとも、一度誰かの所有物になった物が
店に呼ばれ、再度所有者との繋がりを求めるその様子か。
面白いコーナーを見つけた。
春/夏/秋/冬 × 季節/人/影 とテーマで分けられた一角。
カテゴリ分けがなされたことで、
時系列の異なる作品がぐっと近づいた。
冬×季節 に該当する1枚
ぎっしりと地面を覆い尽くした雪。
長靴を持っていない私は、通りたくない。
降り続いていたであろう雪は止み、
いつもよりちょっと、時間の流れを遅く感じる。
春×季節 に該当する1枚
白色と桃色が混じり合った桜が写る。
バックはぼかされていて様子はわからないけど、
暖かい季節がやってきたことが、
その色感からだって伝わってくる。
続いてお隣 EAST : 303 の様子をご紹介!
そういえば、屋外で撮影された写真が多い。
普段、あまり外出しない私は作品を通じて、
散歩に出かけているような気分だ。
キドユウタさん「壁」
「壁は自然の自由帳」と添えられていた。
壁に近づき、壁の一部分を写真で切り取る。
またその四枚に1つの壁面を構成する
タイルの役割を与える様なレイアウト。
雨風、日差し、誰かの足音、塗料、虫食い。
これからも、時間をかけて、
その自由帳は書き込まれ続けてゆく。
harukaさん「願」
願う場所、神社で撮影された四組の写真。
神社の装いというものは、
色や形にそれぞれ役割と意味が与えられているから、
それはそれは、願いが叶いそうな気がする場所。
そんな場所では、人々が何かを願う姿が
至る所で見られる。
自分が何かを願った後、付近を見回して、
あの人は何を願ったのか。
キャプションにもこう、添えられている。
「願いごとはなんですか。」
たかゆうさん「パシャッと」
電車がいない瞬間を見計らって、
線路上に立ち入って撮影をしている少年を写している。
自らが踏みしめている足下より下にカメラを構えて。
直接ファインダーは覗き込めないから、
いい景色がおさまっていることを信じて。
同じくカメラマンのたかゆうさんは、
俯く少年を同じ事を思っていたんじゃないだろうか。
manamiさん「ひとつになる」
計11枚の写真をパズルのように組み合わせ
ひとつになったのは、梅の木である。
撮影後に様々なエフェクトがかけられており、
見た目、天候も撮影の時間帯も歪んでいる。
もしかしたら全くことなる場所で撮影されたものが
紛れ込んでいるかもしれないが、確かめる術はない。
しかし、ちょっと距離を置いて眺めたときは、
歪ながらも立派な梅の木に違いなく、
歪な方が「成る」ことの偉大さというか、
凄さがわかるから。
東京工科大学写真部
2015.3.5 - 2015.3.8