Fideal



「崩壊する時間」(心象風景)「樹海」「ポートレート」
上記3つのテーマを中心に、主にモノクロフィルムを使って
撮影活動を行っております。

Fideal 『樹海』






約五年程前より樹海へ通い始め、
2012年より、樹海と女性ヌードをモチーフにした
写真を撮り始めたFideal氏

日本であれば、樹海といえば富士ですが、
何も樹海という言葉は富士だけに用いられるものではなく。
広大な森林のそれぞれを指す言葉。




ホワイトキューブの内側
モノクロプリントに黒フレーム。
色味を喪失した部屋を
写真イメージに近づけたので御座いましょう。




近年ではより減少したと報じられている
富士の樹海(青木ヶ原)での自殺者数。
しかし、各種メディアでも同内容のテーマが
取り上げられる様を度々、目にする。

加えて生い茂る樹木の様子も、
負のイメージの強化に拍車をかける。




このあまり人の手が加えられていない土地で
女性のヌード写真の撮影が行われた。

決して暖かい場所ではないはず。
彼女の乳首が隆起する理由は、
寒さによるものかもしれないし、
興奮や緊張かもしれない。
が、恐らく両方。

その身を守ってくれる衣類をまとわない行為は
外気に晒され、好奇の目に晒されかねない
大変無防備な状態である。
加えて、死が折り重なる場所というイメージが
その肌を四方から突くのではないだろうか。




写真作品の多くは何か具体的な対象を見つめていない。
肢体はだらりと垂れ下がり、
まるで野に放り投げられた後だ。

そう、余計な力を加えずに、
腕を開き、股さえも開き、
この環境を受け止める為に、
外界との表面積は増やすにこしたことはない。




私達が自身の眼を用いれば
心地良い新緑の色が見える

しかしあえてモノクロに落とし込まれた新緑は
あるはずの色を黒の濃淡で表現する。

見え方が変わっただけだ。
そこは変わらない。

変わっていないはずのそこを見つめよう。
事実は何ら変化していないけど、変わっているはずだ。


さぁ、彼女は何を視ているだろうか。


Fideal 『樹海』 
2014.10.24 - 2014.10.26

(ぱんだ)