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Karte & Miyuko Shiraishi



京都造形芸術大学 美術工芸学科 油画コース 版画専攻
Karteさん
武蔵野美術大学 工芸工業デザイン科 木工専攻
MIyuko Shiraishiさん

二人展『 funeral procession of Angel 』
WEST : 1-D にて開催中


この展示会を語るにはひとつの文章がキーになっている。
まずはこの文章を熟読した上で読んでいただきたい。

 白く煙る日差しのなかで
わたし恋をしたのあの娘に
恋をしたの棺のなかの天使に
(私は戦慄した ある一つの予感に)
-------------
白昼-あるいは追想夢
ring ring スタッカート

扉を開けた 光の奥

何故死んだの?
-囁く声
何故死んだの?
-誰かの呼ぶ声
---------------
異形の愛は 異形の天使によってのみ許されるのです
-コンセプト文-




MIyuko Shiraishiさんの立体作品

会場の中央に置かれた
白色の棺桶。

上蓋がずらされている。
中に居たはずの存在はどこへ行ったのか。
逃げたのかも知れない。
もしかしたら、召され、
ここではない場所に行ってしまったのかもしれない。

これはこの展示のテーマとなる文章からの産物である。
葬儀の列に並び、ふと棺桶に恋をしてしまったらどうなってしまうのか。
中にはかつて生きた人が横たわっている。




キリスト教教派でない私でも、
十字架というフォルムから
強いイメージを受け取ることができる。

長辺を短く刈り取るだけで、
×(ばつ)として
意味もイメージさえも様変わりしてしまう。
危ういバランスで成り立つその象徴は、
ただの箱に光を与えて、
この空間に光を与えて。




Karteさんの絵画作品

少女イラストを描くKarteさん。
この作品群も、元となる文章からインスピレーションを得て制作されています。
京都の美術学校に通う彼女。東京では初の展示です。

「 a young mama 」
胸に抱えたソーセージは乳母車へと吸い込まれていく。
奥にはKarteさんのシンボルでもある心臓が飾られています。

「 a Toy 」

小さな木箱に小さな絵。
装飾部が絵を引き立ててこの中だけ時間が止まったように見える。

「 Judgement 」
赤と青の旗を持った彼女は何をジャッジするというのか。
虚ろにも見える眼差しはどこか恐怖すら覚える。
そして、足元に注目してほしい。
この女性が本当に一人なのかすらわからなくなってくる。



人の霊感に呼びかける。
そんな不思議な体験を、アートを通して感じられました。



-chida-