色をふんだんに用いた作品
白地に黒だけを用いた作品
それぞれで異なる強い画と個性を表し、
まるで別人格のようだ。
ミヤビナカムラさん、個展。
会場の手前側に並ぶのは、
豊かを過ぎて、サイケデリックに足を突っ込んだ作品たち。
最も手前に位置する作品には、
お気付きでしょうか?
作家の名前、展示のタイトルの二つが強く刻まれている。
"でん・ででで展 "
そうこれがこの展示会に付けられた名前。
描かれたモチーフ/絵具の一色一色を取り上げるならば、
とても女の子らしい作品なのだけど。
1と1の和が2を越えるような
絵画が生み出す不思議と魅力を携えた作品が並ぶ。
直接的に描かれた場所以外も自己主張をし、
面で鑑賞者の目に届こうとする。
そんな色付いた作品の並びを抜けると、
色のしがらみからも抜け出したペン画が並んでいる。
起点となる"女の子"と彼女を取り巻く環境が描かれ、
食べ物、生き物、ぬいぐるみ、てるてる坊主...。
一見、憂鬱そうな表情の背後にある
陽気な気配。
ミヤビさんの作品、起点はやはりシンプルである。
しかし、その「シンプル」から成長し行く情景には、
水分や養分を糧ににて育つ植物のようでもあり、
生きる意思を感じさせる。
作品の中で、静止した一つの画面の中で、
成長が伺えるのです。
展示会は 5/12(月)までの公開です。
(ぱんだ)