こちらはEAST201の展示室、開館直後から沢山の方が鑑賞されていました。
若杉さんが野球写真を撮影するに至った経緯、周遊の記録を写真とテキストで展示しています。大学を卒業し社会組織の枠に合わないと感じ海外に飛び出しフリーの野球写真家となりました。周遊資金を集めるため路上で写真を販売してみたり、ホストになってみたり(この体験が後にコミニュケーションを取る時にとても役に立ったようです。)、フィリピンで語学習得したりと紆余曲折しながらもひたむきに「野球」に突き進む若杉さんの熱い姿を感じ取る事ができます。
スタジアムの写真群、さら地に近いスタジアム、建築様式にこだわりのあるスタジアム、同じ「野球」がおこなわれる「場」ひとつとっても世界にはこんなに多様性があるのかと発見があります。
周遊した地で出会った野球ファンとの交流の様子も展示されています。
「野球が好き」ということを軸に人と人が繋がり、文化について対話したりお酒を飲み交わしたり、旅の中で感じた出来事について若杉さんの心境を垣間みる事ができます。
EAST203では各国の野球に見せられた方達の写真とテキストによる展示構成です。
インド、イラン、今まで全く野球のイメージがない国にも野球がある事を知りました。
作品がとても多く、鑑賞されている方もとても多くブログでは紹介しきれません。
写真について誰がどの写真を撮影されていたかこちらのスケジュールも合わせてご参照下さい。
若杉雅也「世界の野球写真展×旅」出展紹介ページ
今回、若杉さんを中心に企画された「世界の野球写真展×旅」展一日のみの展示ですがとても多くの方がご来館されています。
ご来館された方も野球についてのそれぞれの視点を持っていて、スコアボードについて熱く楽しそうに語り合っていたり、展示室内のあらゆる場所で写真と鑑賞者の体験、視点が交錯していました。
「野球」というテーマを軸に場所、人、物事、国の状況など多面的に捉える事ができる展示です。そして何よりも膨大な量の写真達、今回展示されたの以上の量を実際は撮影されているでしょう。各国で出会った人の人数もとても多く一日ではとても見せきれないのではないでしょうか。
元々野球少年だった彼、幼少期に好きだった事、得意だったことが活動の原点となっています。青年期には忘れていてもある出来事をきっかけとして「コレだ!」と強い想いを持ちひたむきに歩んでいると、物事や出会いを引き寄せる強さを人間は持つことができると提示されているようでもあります。
だからこそ一日の展示にご家族、多くの仲間が展示サポートに来て、沢山のお客様にも観ていただけたのではないでしょうか。
熱い想いが周りをも動かすという事を体現されている若杉さん。今後の活動が楽しみです。
DFG 上園