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晋昊展

シンコウさんによる絵画展 『晋昊展』をご紹介します。

鉛筆を削った後の屑、卵の殻など独特の素材を用いた表現方法で見せる猫の作品群
そして、ミュージシャンを点描技法で描いた作品群のふたつから成り立っています。

WEST 1-F
2013.9.15 - 2013.9.20




シンコウさんの言葉を引用させて頂きます。

音楽における表現の伝達方法がライブとCDであるとすれば、
絵画においては展示会の開催がそれにあたります。

長きにわたる絵画学習と製作活動のなかで、
日本人が日本語を、中国人が中国語を母語として使用し自己を表現するように、
絵画こそが私の唯一の自己表現の方法であると考えるようになりました。


確かに、唯一無二の作品の質感。
写真でお伝えすることが出来ず残念です。
実物は表面が光沢を帯び、鉛筆の欠片や砕いた卵の殻なんかも
キラキラと光って見えるんです。

モチーフは自分が好きな猫と音楽のふたつを選んだというだけあり、
素材や技術だけではない愛情のようなものが確かに感じ取れます。


猫の作品が「黒」とすれば
音楽の作品は「白」。
対照的な色でエリアを分けることで、存在感をより引き出す対比効果。
これはシンコウさんの狙いでもあります。


こちらがその作品。
先程までの猫の作品とは違った繊細さと
浮遊感のある画面はまさしく対照的と呼べるのではないでしょうか。


近年の流れでは点描画は多くありませんが、
これだけスッと入ってくるのは珍しい。


近くから見てその点描の細かさに驚かされます。
ひとつひとつの点を見ても、繊細でいて美しい。
全ての点に意味があるのです。

シンコウさんの言う唯一の自己表現である絵画。
今後も何かしら形を変えていくかもしれません。

しかし、
そこには彼にしか成し得ない表現が約束されていることは想像に難くありません。


--- chida ---