「不透明なものをかたちに、明確な価値をあなたに」
遠藤結希
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まぼろしちゃん
森脇華
4名による強い思いを込めた展示会が行われました。
世の中に蔓延る「不透明」なもの。
例えば、心の動きであったり、言葉であったり。
そんな不透明なものを、何か形に出来れば。
もっと明確にすることが出来れば、
もっと強く人と繋がることが出来るのではないだろうか。
もっと居心地がよくなるのではないだろうか。
まぼろしちゃんの展示は、ノスタルジックなものも多数並び、
カオティックなようでありながらも一貫性があるようにも見える不思議なものとなっています。
これらを創りだしたり、選出したことはあくまで直感に身をまかせた結果、とのこと。
考えず、衝動を大切にした結果がまぼろしちゃんらしさをダイレクトに伝えてくれるのです。
人の好みは確かにうつりゆくものです。不透明なものです。
それを視覚で伝えることは表題でもある「明確な価値をあなたに届ける」ということです。
服飾専門学校に通う0さんによる服は流行に左右されずに、
でも誰かに気に入ってもらえるようなものを目指しているそうです。
0さんは、何かを表現する際に迷うと仰いました。
存在意義を求め、迷う。
自分が好きだと思っても
この先もずっと好きかどうかは確信がもてない。
自分が好きでも、あの人は好きだろうか?
曖昧で不透明なままでも、それが形になれば
嫌でもわたしたちの前に明確に表れます。
大阪では2度に渡りファッションショーをしたが、
自分たちの表現は一方的ではいけないと感じた。
そう語るのは森脇華さん。
こうして展示会として直接誰かと接することで、
まだ知らない人(不透明な関係)と、親密になれる(明確な関係)ことを目的としています。
服のデザインは直感で作るそうです。
一見すると無意味なデザインにも、感じるものがあれば有意義であるのです。
上の画像の服は、シャツを一度解体し、再構築したもの。
ひろきさんの展示はエクスプロージョン、爆発です。
人間の本能をぶつけるエネルギー、野生的とも言える直感、センス。
心の内に渦巻いたものを圧縮して、爆発させる。
そんな表現が似合う展示物。
自画撮り写真を多数展示しており、そこから何を感じたか?
直接本人に伝え、自分という存在を認識する。
自分の顔というのは不思議なものです。
身近な存在のようなで、一度も直接見れることはない。人生でただの一度も見れません。
生の声で、直接感じたひろきさんの顔の印象を伝えることで、
一度も見ることが出来ない自分の顔、自分の存在を知って安心出来る。
それが不透明な存在を明確にするということなのではないでしょうか。
今後も同じテーマで活動していく予定だそうです。
またの展示が楽しみです。
--- けんや ---