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OKAME 『用も美も兼ねない』



" 私だけに見える付加価値を他の誰かにも押し付けてみようと思います "
(展示コンセプト文より)


よこはまのフリーメイソンこと、OKAMEさん
WEST : ART POCKET にて展示中




白い壁面と黒い床面が、初日にしてご覧の有様。
空間を上書きしてしまう強さを持つ、OKAMEさん。

今回の展示タイトルは『用も美も兼ねない』
OKAMEさんが捨てられないモノを利用した作品が並んでいます。

"  この捨てられないモノの「思い出という付加価値」に「作品という付加価値」を上乗せして
さらに捨てられなくして展示したいと思います "

真面目、真面目なコンセプト文...に対抗するかのような
インパクトある作品群、ご覧ください。


スペース真正面の作品。

不要になったTシャツを縫い合わせたもの
ライブペイントを行いました。

素材であるTシャツの色、縫い糸が作品の個性に直結している。
寄せ集めの支持体はツギハギで、
このツギハギの上を絵の具が横断するのです。


続いてご紹介するのは『Tシャツの妖精 丁(てい)さん』

彼はいらないTシャツで出来ている。
そして内部にはハンガーを内蔵し、
でっぱりにひっかけたりすることも出来る。

彼はハンガーでもある。
つまり、彼に服を着せると着せ替え人形状態となる。

彼は何物なのだろう。
バックにある緑色のTシャツの影響もあり、大根にも見える。


丁(てい)さんの左脇に位置するのは物販コーナーこと
物販ピラミッド (乗ると崩壊します)

奇想天外、OKAMEグッズのお買い求めはこちら。

ピラミッドの頂上では、毒の瓶がこぼれ出していたり、
商品が転げ落ちかけていたりと、
ハラハラドキドキするディスプレイ。


" ストラップレクイエム "

汚れたり、切れたりしても捨てられなかったストラップを、
ひとまとめにすることで、
作品にすることで、
より捨て辛い存在へと変化させました。

「捨てられない」
それは対象の価値が、揺れ動いている状態のことでしょう。
必要/不必要、それぞれの対立。
崩れそうで崩れない絶妙なバランスであること。



「自分が作ったものは用も美もなくても残してもらえるようなものをめざしています。
作家はみんなそうでしょうか。自分の付加価値がなんなのかもさくしてきます」


勿体無い、それは大変もどかしい。
陽気なビジュアルの作品を鑑賞しつつも、
徐々にセンチメンタルになっていく私がいた。


4/13(sat)までの公開


(ぱんだ)