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BROCKEN ROOM


--- Brocken/ブロッケン ---

背後から差し込む太陽光などが、
周囲の雲や霧によって散乱し、観測者の影の周りに虹と似た光の輪となって現れる大気光学現象。
背後に観測者の大きな影が揺らめくことから、ブロッケンの妖怪(または怪物)ともいう。


驚くことに、球体関節人形の制作方法はすべて独学で学んだそうです。
ぼくは素人なので細かいことはわかりませんが、
一種の神々しさを孕んだ人形たちは息を飲むほど美しい。

くぼんだスペースに3点から中心を見るように少女の顔が並んでいます。

横からの表情。
人形に着せている服は作り手自身が過去に着ていた服を裁断し、
そしてアレンジして縫い上げる。
制作は全て命を吹き込むかのように行われているのです。

一度作った球体関節人形を解体したものを展示しています。

人形を作るのには、少なくとも数ヶ月を要します。
それを解体するというのは尋常な行為ではないようにも思えます。

しかし、解体することでしか得られない感覚、
そこに到達することでしか得られない快楽のようなもの。

カタルシスを求めたこの作品は、
退廃美の極北と言えるのではないでしょうか。
一見すると荒行にも見えますが、非常に繊細な行為とも言えます。

その先の本質を感じることができるかどうか、作品を見る側にも問われます。





BROCKEN ROOM 
1/31 までの展示となっております。

部屋全体がもはや大池さんの自室のような空間に。
優しいオルゴールの音色に包まれた場所で
現実の流れを忘れてゆっくりしてみませんか?



--- けんや ---